私はスティーヴィー・レイ・ヴォーンが好きです。
スティーヴィーはジャンルでいうとブルース・ロックというべきか、ほとんどギターはストラトを使っていました。
そんなスティーヴィーもアンプラグドでアコギを披露。
基本的にエレキギターとアコースティックギターは別物といってもよい楽器だと思ってます。
特に弦のテンションがかなり違うので、アコギをエレキのように弾くのは難しい。
アコギ弾きがエレキを弾いてもなかなかうまくいかない。
エリック・クラプトンはアンプラグドでは見事なアコースティック・ギタリストぶりを披露した。
エレキとは全く異なる弾き方だが、クラプトンはあまり表には出していなかったが、それまでもアコギを結構弾いていた。
スティーヴィーのアコギはクラプトンのスタンスとは大きく異なる。
エレキギターのフレーズをそのままアコギに取り入れ、それを見事にアコースティックな音楽に昇華させている。
もちろんエレキと全く同じフレーズを弾いている訳ではないが、エレキの迫力をアコースティックでテイストを変えて表現している。
これは簡単なことではないだろう。
そんな迫力あるアンプラグドの映像を紹介します。
Stevie Ray Vaughan MTV Unplugged
Rude mood,Pride and Joy,Testify.
タブ譜はいつから登場したのだろう?
ウィキによると、14世紀からということ(^^;)
とは言っても、いわゆるカントリー、フォーク等が盛んになった1950年以降、一般的にはなかっただろう。
私がギターを始めた1980年代前半は見かけなかった。
ステファン・グロスマンが独自にベース音とそれ以外の指の使い方もわかりやすいタブ譜を公開していたようだが、それ以前もあったのだろうか。
フォークの楽譜では全くタブ譜はなかったが、高校生の時に始めたエレキギターの楽譜はタブ譜があり、それを活用していた。
リフはともかく、ギターソロの細かい音符は、通常の楽譜よりもタブ譜の方がはるかにわかりやすかった。
1980年代中頃〜後半で、すでに当たり前のように掲載されていたので、結構前からあったのかもしれない。
タブ譜は便利だ。
どの弦の何番目を抑えるという指示なので、音符をたどるより楽だと思う。
長年クラシックを勉強した人から見るとわかりにくいという話ですが。
しかし、タブ譜をアテにしすぎると、自分が何の音を弾いているかがわからないまま弾いていることになる。
それがドなのかソなのかではなく、2弦の7フレット目、という覚え方になってしまう。
オープンチューニングが多いソロギターではタブ譜は必須かもしれないが、タブ譜だけでなく、音符もきちんと辿り、自分が何の音を弾いているか、どのコードの上にいるかという把握はしておいた方がよいでしょう。
この10年くらいで始めた方はレギュラーチューニングがよくわからない、音符が読めないという声をたまに聞きます。
ギターを弾くというだけでなく、音楽を奏でるという意識は大切だと思います。
本日は埼玉南浦和の宮内家で永瀬晋 & Yuta Tanakaジョイントライブでした!
アコースティックギターデュオ「ナガタク」で活動する永瀬さんと、ブルージーなギターが人気のYutaさんのジョイント。
これまでの数回行われましたが、相性のよい二人です。
永瀬さん、Yutaさんともに最近アコワドでインタビューさせていただいたので、こちらもご覧ください。
ギタリストインタビューからナガタク
http://www.aco-world.com/int/71nagataku/71page01.html
ギタリストインタビュー〜Yuta Tanaka
http://www.aco-world.com/int/76yuta/76page01.html
ライブは永瀬さんのソロからスタート。
弾き語りスタイルですが、ギターを弾きまくる。
ブルージーな「スモーク・オン・ザ・ウォーター」はとても印象的。
ロックがルーツなので、アコギでも速弾きが凄まじい。
初めて作詞した楽曲は新鮮でした。
後半はYutaさんのソロ。
様々なブルースを吸収した、オリジナリティ溢れるブルージーな楽曲を披露。
定番のブルースというよりは、アコースティック、エレクトリックのブルースを融合したオリジナル曲です。
最後は二人のセッション。
それぞれのソロは随分イメージが違うのですが、違和感ないデュオになります。
スタンダードな曲からマニアックな曲まで幅広い音楽性を披露、とても心地よく、楽しいセッションでした。
エレキギターで弾くようなフレーズをアコギで弾いてしまうというのが、二人の共通した個性でしょうか。
それ以外は個性は異なりますが、何とも自然な組み合わせになるのが不思議です。
これからも二人のセッションはあると思いますので、見れる機会があったら是非足を運んでほしいです。
永瀬晋 Change
Yuma Tanaka Layla〜Dirty Black City
エリック・クラプトンのアンプラグドは驚くほどヒットした。
グラミー賞を獲得し、世界で1000万枚くらいだったろうか、アコースティックなアルバムとしては異例といえるほどのヒットで、そのおかげでMTVで多くのミュージシャンがアンプラグドライブを行った。
私も御多分に洩れずこのアルバムにはまり、数え切れないほど繰り返し聴いた。
しばらくしてから、このアルバムに収録されていない曲があることを知った。
何で知ったかは全く覚えていないが、「Circus Left Town」と「My Father’s Eyes」の2曲だ。
どんな曲なんだろう、聴いてみたい、と思ったが当時はその手段は思いつかなった。
しばらくしてから、中古CD屋さんに入った。
なんかうさんくさい雰囲気の店だった(^^;)
何気なく見ていると、海賊版のビデオがたっぷりある。
その中にあったクラプトンのアンプラブドを見ると、「Circus Left Town」と「My Father’s Eyes」が記載されいる!
本当に映像が出るのか怪しげではあったが、好奇心に勝てず購入。
家で見てみると画像が少々荒いが、きちんと2曲とも収録されていた。
・・・何ていい曲なんだろう。。。
何でこの2曲がカットされてしまったのか不思議であった。
Eric Clapton – Circus Left Town
Eric Clapton – My Father’s Eyes
そんな映像も今では簡単に見れる。
CDまで売っている。
https://www.amazon.co.jp/アンプラグド%7Eアコ-スティック・クラプトン-DELUXE-2CD-DVD-エリック・クラプトン/dp/B00EL96SXE/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1469715694&sr=8-1&keywords=クラプトン%E3%80%80アンプラグド
至れりつくせりですね。。。
私より少し上の世代、フォークブーム真っ只中を経験したギター好きな人は、いつかはマーティンと思ったのではないでしょうか。
私が中、高校生の頃、楽器店は弦を買いに行くだけのお店でした。
今は無いですが、新星堂ロックイン千葉店というのがあり、エレキギターとアコースティックギターのフロアがあったと思う。
そんなにじっくり見たことはなかったかもしれないが、どちらかと言えば初心者〜中級者向けのヤマハやモーリスあたりのギターが多かったはず。
そんな中、ギター1本だけが入るガラスのショーケースにマーティンD-18が飾られていた。
マーティンは1本だけであり、何とも高級感のある陳列だった。
しかし、よく見ると見た目は初心者用のギターと変わらない(^^;)
それでも扱いが特別だったため、いつかは欲しいなぁと漠然と思っていた。
今やある程度アコースティックギターを扱っている楽器店であればマーティンが大体置いてある。
数十本置いてある店舗も少なくない。
それほどの希少感はないかもしれないが、私が楽器店にいた頃でも何はともあれマーティン、という方は少なくなかった。
今の10代のギター好きはどのような憧れを持っているのか、聞いてみたいものです。
音楽というものを認識してきたのは小学校低学年、「8時だよ全員集合」のコントの合間に歌っているキャンディーズや郷ひろみらの曲だったと思う。
小学校4年生の頃、ザ・ベストテンを見始めた。
当時1位だったのは松山千春の「季節の中で」。
松山千春はテレビに出ないということで、その曲はチラっとしか流れない。
見始めた頃は、全員集合の影響で、郷ひろみや西城秀樹、沢田研二らの曲を気に入ってました。
しばらくそんな音楽の聴き方をしていたが、ある時近所に買い物に行った帰りの信号待ちをしている時に、ガソリンスタンドから曲が流れてきた。
もちろん音量は大きかったが静かな曲。
数十秒聴いただけだが、なんて素晴らしい曲だ、と感じた。
簡単に言うと静かで暗い曲。
その哀愁を感じされるメロディと声に引き込まれ、そこから走って家に戻りラジオをつけた。
その曲はまだ流れていた。
曲が終わり、その曲は松山千春の「窓」という曲だということがわかった。
松山千春 窓
40秒くらい関係ないMCが流れます(^^;)
歌詞の意味は正確に把握できなかったが、悲し気なメロディと歌声、サビの盛り上がりにえらく感動した。
大ヒットした「季節の中で」の次にリリースされたシングル盤。
ここから松山千春をよく聴くようになった。
間もなく、さだまさしの「親父の一番長い日」がリリースされ、こちらにもえらく感動した。
こちらも大ヒット曲「関白宣言」の次にリリースされたシングル盤。
この二人とアリスを小学生の時によく聴いていた。
この頃10〜11才。
今思うとしみじみ暗い少年です(^^;)
今時こんな小学生がいるのだろうか。。。
さだまさしが好きだということは、前にライブの時にも書きましたが、私がギターで初めて練習した曲がさだまさしの「秋桜」でした。
しかし、この時の楽譜が適当で、原曲とキーも奏法も違っていたので、すぐに他の楽譜集を買い、ひたすらさだまさしの曲を弾いてました。
その後「夢の轍」というアルバムがリリースされ、その楽曲が含まれたさだまさし全曲集が発売されました。
その中に掲載されていた「前夜(桃花鳥)」という曲が今でもとても気に入っています。
歌詞も印象深いのですが、好きなのはギターの構成。
ギター1本だけでもインストのようです。
前奏、間奏、エンディングはもちろん、歌の箇所でもメロディラインが入っているところがあるので、歌の伴奏だけでなくギターのみでも十分楽しい。
当時中学生で、ソロギターなどは全く知らなかったのでとても新鮮だった。
歌わない私は、ソロギターを知らないながらもギターだけで成り立つ楽曲を自然に好んでいた。
私のソロギターの原点です。
さだまさし 「前夜(桃花鳥)」
音楽好きが「Cross Road」といえば何を思い浮かべるだろう。
ロバート・ジョンソン(1911-1938)のクロスロード伝説は有名だ。
クロスロードで悪魔に魂を売り渡し、最高の歌とギターテクニックを手に入れた。
当時のロバート・ジョンソンの変化はそれくらい大きかったらしい。
Robert Johnson Cross Road Blues
なんとも凄みのある楽曲です。
力強くベースを刻み、スライドギターが鋭い。
この楽曲が後世に様々な影響を与える。
クリーム(エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルース)がカヴァーしたクロスロードも有名だ。
私はクリームでクロスロードを知った。
Cream Crossroads
20代の3人の若さが溢れスピード感があるロックなアレンジ、というより原曲の雰囲気はほとんどない。。。
ブルースというよりロックの定番といっていいだろう。
そんなクロスロードも、クラプトンが年を重ねることによってアレンジが変化していく。
Eric Clapton Crossroads
テンポがゆったりとし、リズムもややレゲェ感が入り、クリームに比べてかなり落ち着いた印象がある。しかしギタープレイは熱い。なんとも盛り上がる楽曲のようだ。
取り上げた3曲、どれが正解というものではなく、全て「Cross Road」なんだろう。
演奏者の個性、重ねたキャリアによる変化。
こういった曲はありそうでそれほど多くはないのかもしれないが、比較するのは結構面白い。
アコースティックギターを弾いていると、一度はヴィンテージギターに憧れることがあると思う。
しかし、ヴィンテージの定義が今ひとつわからない。
一昔前、マーティンギターを基準にヴィンテージは戦前、1945年より前に製造されたギターを指し、1946年から1960年代までのギターをオールドという表現をしていた。
今はこういう言い方はあまりしていない気がする。
少し前に、某楽器店で1970年代までを総称してヴィンテージと呼んでいるとも聞いた。
あまり明確な定義はわからないが、1970年代のマーティンギターはヴィンテージと呼んでも差し支えない雰囲気と音の変化を感じることができると思う。
1990年代前半頃は、1970年代のマーティンは安く販売されていた。
中古品より少し高いくらいで、新品より安かったと思う。
1960年代までの楽器の流通がどんどん減ってきたことから、徐々に1970年代のマーティンも中古品ではなく、ヴィンテージ的に新品より高い価格で販売されるようになってきた。
1990年代後半なので、製作されてから20〜30年くらい経過しているギターだ。
現在2016年、今から20〜30年前というと、1986〜1996年。この年代に作られたギターを見て、ヴィンテージ感はあまり感じられないと思う。
私の所有しているギターが1996年製であり、20年目だが見た目は数年前のギターと変わらない気がする。
音はこなれてきているが、ヴィンテージ感は無い。
1970年代のマーティンを1990年代に見た時とは明らかに違う。
塗装の違い、作りの違い、当時の楽器と90年代以降の楽器と何が違うのだろう。
有識者に聞いてみたいところです(^^;)
アコギ好きなら1度は弾いたことがあるというのが最も多いであろう名曲「アンジー」。
一番有名なのはポール・サイモンのアレンジだろう。
作曲したのはイギリスのギタリスト、ディヴィー・グラハムだが、本家よりもポール・サイモン、バート・ヤンシュ、日本では石川鷹彦のアレンジの方が馴染んでいるかもしれない。
私が初めて練習した「アンジー」はジョン・レンボーンのバージョン。
聴いたのはポール・サイモンの方が先だが、譜面を手に入れたのがジョン・レンボーンの方が先だった。
John Renbourn ‘Angie’ ‘Blues Run The Game’ ‘Candyman’
ディヴィー・グラハムやポール・サイモンのバージョンよりテンポが早く、すっきりした感じがある。
洗練された雰囲気が好きでした。
その後ポール・サイモンのアンジーも練習したが、どうしても最初に覚えたジョン・レンボーンのリズムになりがち。
バート・ヤンシュの譜面を見て弾いてみても、バート・ヤンシュの雰囲気が全く出せない。
それぞれのバージョンの「アンジー」を弾きこなす人がいたら面白いと思う反面、いつかは自分なりの「アンジー」を弾けるようになりたいというのが夢です。
Bert Jansch – Angie
Davy Graham _ Angi
Simon & Garfunkel – Angie
石川鷹彦&MZM『Anji』『チャーリーの長靴』(LIVE)
Acoustic Gutiar World 発行。ギター、ギタリスト等についてつれづれに書いていきます。ときどきワンコ。http://www.aco-world.com