ソロギターコンサート Dramatic!!
2014.11.29 古賀政男音楽博物館けやきホール
出演:小松原俊、田中彬博、Shohei Toyoda、矢後憲太 O.A:奏帆
長年フィンガースタイル・ソロギターを牽引してきたパイオニアの一人、小松原俊、ウィンフィールド・インターナショナル・フィンガーピッキング・コンテストで日本人で唯一優勝している田中彬博、フィンガーピッキッング・デイで優勝、カントリースタイルを得意とする豊田渉平、フィンガーピッキング・デイ2年連続優秀賞、巧みな表現力で人気上昇中の矢後憲太、オープニングアクトでは美しい音色と高い演奏能力で成長著しい奏帆と、実力者5人によるイベントが行われた。
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ソロギターコンサート Dramatic!!
ダイジェスト映像
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オープニングアクトの奏帆はオリジナル曲を披露。それぞれ個性が異なり、特に「Snow Light」のメロディの美しさは印象深かった。本人は緊張していると言っていたが、それを感じさせない見事な演奏でした。
続いて田中彬博の演奏。オリジナル曲「神様のいたずら」から「ルパン3世のテーマ」など、華やかなパフォーマンスを披露した。そして、豊田渉平とのデュオでは軽やかな「 It's Only a Paper Moon」と豊田渉平がメインヴォーカルで田中彬博がコーラスを入れる、Pam Roseの「Walls」。とても美しいヴォーカルとギターでした。
続く豊田渉平のソロコーナーはカントリー中心。難楽曲をスムースに弾きこなしていた。今回はナイロン弦のギターも使用。師であるGuy Van Duser さながら、見事な演奏で、歌も披露し、音楽性の幅広さも伝わった。そして、再度田中彬博とのデュオ。カントリーの名曲のメドレーは、息の合った圧巻の演奏。デュオとしての完成度の高さが十分に伝わってきた。
4人目のギタリストは矢後憲太。カポタストを3つ使用する「A Whole New World」はオリジナリティあふれるカヴァー。オリジナル曲の「遠き春」は臨場感があふれ、その感情がホール中に伝わるようであった。ソロの後は田中彬博とのデュオ。演奏した田中彬博のオリジナル曲「君と夢の間の銀の翼」は明るく軽快で、二人ともとても楽しげであった。
トリは小松原俊。タッピング中心の「Voyger」からスタートし、「お釈迦様の花供御」では絶妙な表現力を披露。ユニークなMCと叙情的な音楽は観客を魅了した。アンコールではふたたび田中彬博&豊田渉平でクリスマスソング。最後は小松原俊&矢後憲太の「Amazing Grace」。音数の多い矢後憲太アレンジをベースにしていたが、お互いの演奏が生きる美しいアレンジでした。
それぞれ異なったスタイルのギタリストたちが集まり、素晴らしい空間を作り出してくれました。
写真とセットリストを掲載いたしますので、この時の様子を味わってもらえればと思います。
【撮影:野田裕志】 |
◆リハーサル風景◆
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◆オープニングアクト:奏帆◆
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・Treasure Land
・Get on with your life
・Snow light
奏帆 プロフィール
1997年北海道生まれ。
2009年よりギターを始め、2011年に初ライブ、2012年に岸部眞明、西村歩のOAをつとめる。演奏動画のアクセス数も多い。
2013年は小松原俊、打田十紀夫、下山亮平らのOAをつとめる。
2014年 International Finger-Style Guiter Festival (IFSGF) 台北コンサート(出演:押尾コータロー・Trace Bundy・Petteri Sariola)にてOAをつとめるなど、積極的に演奏活動を行っている。
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◆田中彬博◆
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・神様のいたずら
・ルパン3世のテーマ
・Call
・あざみ野
田中彬博プロフィール
京都府出身。1986年1月2日生まれ。アコースティック・ギタリスト。
2007年、モリダイラ(株)主催フィンガーピッキングコンテスト全国決勝大会において「最優秀賞(グランプリ)」,「オーディエンス賞」, 「オリジナルアレンジ賞」の三冠を獲得。
2010年9月、アメリカ・カンサス州ウィンフィールドで開催される世界規模のギターコンテスト, 39th Walnut Valley Festival「International Fingerstyle Guitar Championship」にて日本人初, 大会史上最年少でのグランプリを獲得。
翌年に開催された40th Walnut Valley Festivalではオフィシャル・パフォーマーとして, Tommy Emmanuel, Stephen Bennettら40組のミュージシャン・ギタリスト達と共演した。
YAMAHA(株)の全面的なサポートにより始まった海外公演はスペイン, ポルトガル, 中国, 韓国, 東南アジア, ロシア, ウクライナへと広がり, 訪れた国は10カ国にのぼる。圧倒的なパフォーマンスと言葉を超えて胸を打つその音楽性は, それぞれの国で鮮烈な印象を残し, その評価と繋がりは世界的なものになりつつある。
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◆田中彬博&Shohei Toyoda◆
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・It's Only a Paper Moon
・Walls |
◆Shohei Toyoda◆
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・Snowy Morning Blues
・Alligator Crawl
・How Deep is Your Love
・Guitar Rag
Shohei Toyoda プロフィール
1985年静岡県生まれ。
4才の時に父の仕事により渡米。高校を卒業するまでオハイオ州コロンバス市で過ごす。
2004年バークリー音楽院に入学。在学中はGuy Van Duser氏からカントリー音楽におけるサム•ピッキングギターを学ぶ。
2011年アメリカケンタッキー州で毎年行われるINTERNATIONAL THUMB-PICKING Contestにて日本人としては初の3部門総合優勝者, GRAND CHAMPIONに選ばれる。
2012年より京都へ移住。
2012年に全国Finger Picking Dayで最優秀賞、アレンジ賞を獲得。
2013年Walnut Valley Festival INTERNATIONAL FINGER-STYLE CONTESTで3位受賞。
ソロ活動をはじめ、バンドやレコーディングでのサポート等、ジャンルの垣根なく全国各地で音楽活動を繰り広げている。
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◆田中彬博&Shohei Toyoda◆
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・カントリーメドレー |
◆矢後憲太◆
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・A Whole New World
・85の夏
・君と僕の物語
・遠き春
矢後憲太
1990年栃木県生まれ。フィンガースタイルギタリスト。多彩な奏法を駆使し、様々な情景、感情、物語などをギター1本でありありと表現する。色彩感溢れるその豊かな音色は、聴く者を色とりどりの世界へと誘う。
2012年、モリダイラ楽器主催全国規模フィンガーピッキングコンテストにて優秀賞を受賞。
ライブカフェ宮内家でほぼ毎週木曜日ライブを行い、多くのギタリストとも共演する。
2013年、同コンテストにて優秀賞、オリジナルアレンジ賞、葉山ムーンスタジオ賞 (オーディエンス賞)の三冠を受賞。
2014年、自身初となるフルアルバム『85.』を葉山ムーンスタジオレーベルよりリリース。
アコギソロでライブ活動を展開。ライブやイベントの出演に加え、ラジオ番組への出演やパーソナリティとしての活動、楽曲提供、バレエコンサートとのジョイント、アート作品展とのコラボレーションなど、他分野に渡って精力的に活動を展開。
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◆田中彬博&矢後憲太◆
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・君と夢の間の銀の翼 |
◆小松原俊◆
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・Voyager
・お釈迦様の花供御
・First Shoes
・Jet Rag
・くじら
・Love Song
小松原俊
1958年山口県生まれ。
1981年上京、1985年頃から様々なアーティストのサポート、レコーディングを行う
1992年ファーストアルバム「DEAR」発表
1994年セカンドアルバム「SCENE」発表
1997年サードアルバム「Naturally」発売
2004年コロンビアよりベストアルバム「Treasures」発売
1995年より現在にいたり、藤田恵美のライブやレコーディングに参加。独自の世界観あふれるライブ活動を全国で展開でファンを魅了している。まさに日本を代表するアコースティックソロギタリストである。
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◇アンコール◇
◆田中彬博&Shohei Toyoda◆
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・Chestnuts Roasting On An Open Fire |
◆小松原俊&矢後憲太
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・Amazing Grace |
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