オーストラリア生まれで素晴らしい歌、ギターのブルースマン、ジェフ・アチソン。アメリカ、ヨーロッパなど世界で活躍するシンガー・ギタリストがいよいよ2月に来日!
初来日前にどのようなミュージシャンであるか紹介するために、今回招聘するギタリスト住出勝則氏にインタビューを翻訳していただきました。本インタビューを読んで、来日公演をお楽しみください。
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ジェフのライヴを初めて見た時の衝撃は忘れません。以来、ずっと「いつか、彼を日本に呼びたい」という衝動にかられていましたが、ついに、その「いつか」が実現します。しかも、僕の誕生日前後・・・間違いなく記憶に残る時間となるはずです。皆さま、ぜひ、彼の「凄さ」を体感してください。そして、僕と同じように「衝撃」を味わってください!
―住出勝則(Masa Sumide)
ー音楽、ギターを始めたきっかけを教えてもらえますか。
ジェフ・アチソン(以下、ジェフ):子供の頃、家の階段の下に古いギターがあるのを見つけたのが切っ掛けです。当時、父が地元のダンスバンドでトランペットを吹いていて、そのバンドにベースがいなかったこともあり、自分が担当することになったんです。初めてギャラをもらった仕事でしたね。そして、ライヴの回数が増えるにつれて、様々なジャンルの音楽に触れるようになりました。ブルースを初めて聴いたのは16歳の時で、そのギタースタイルにすごく興味が湧き、結局6弦ギターに引き戻されました。
ーブルースをルーツとしていますが、どのようなミュージシャンに影響を受けていますか。
ジェフ:最初に聴いたブルースアルバムは「ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレーカーズ」で、ギターはエリック・クラプトンでした。その力強く卓越したプレイに夢中になりましたね。彼らのレコードは中々手に入らなかったのですが、そんな中、フレディー・キングの「テキサス・キャノンボール」というレオン・ラッセルのレーベル(シェルター)から出ていたものを手に入れたんです。そのレコードを数えきれないほど聴く過程で、ブルースギターのいろはを学びました。自分には二人の師匠がいます。アラン・ワトソン、ダッチ・ティルダースの両氏ですが、彼らのサイドマンとしてプレイできたことは本当に幸運でした。両氏とも長きに渡って活躍されましたが、直接、教えてもらったことはありません。一緒に演奏することで、耳と目から多くを学びました。
ーヨーマ・コーコネンとセッションしている動画をいくつか見ました。交流が深いのでしょうか。
ジェフ:彼のことは良く知っています。お互いにギブソン・ギターのエンド―スをしていた関係で、1990年代の終わりに、ギブソン社から紹介されたんです。当時、彼は「ファー・ピーチ・ランチ ギタースクール」(オハイオ)を始めた頃で、ギブソン社からインストラクターとして参加しないかと依頼がありました。ヨーマにすれば自分は全くの無名だったのですが、快く受け入れていただきましたし、音楽的にもすぐ溶け込めました。初のUSツアーは2000年で「ホットツナ」と一緒でしたし、彼のギタースクールでは、もう17回も教えているんですよ。ヨーマの音楽は大好きですし、人間的にも気どりのない素晴らしい「ロックの神様」です。
ートラディショナルなブルースだけの音楽ではないように見えます。いろいろなジャンルの音楽の影響もあるのでしょうか。
ジェフ:ブルースを通して演奏方法など多くを学びましたが、他にもあらゆる音楽を聴きます。現に、ライヴのセットリストもバラエティーに富んでいますし、ブルースに限らず、フォーク、クラシックの香りも感じていただけるかと思います。興味がそそられるのは、どうやって自分のアイデアや感情を音楽に取り入れるか、というところなんですよね。どんなジャンルの音楽でも、感じ入るものがあれば学ぶべきところがあります。
ー演奏スタイルとして、エレキギターとアコースティックギターを演奏し、フラットピッキング、フィンガーピッキング、スライド、リゾネイターも使用してとても多彩です。自分をどのようなミュージシャンと自己紹介されますか。
ジェフ:残念ながら、ひと言では説明できません。自分のギターの生徒さんにも言うことですが、音楽業界は厳しいところで、生き残るためには“なんでもあり”的な心構えが必要だと。自分もそうしてきましたが、音楽を志した頃には思いもよらなかったことです。ギタリストと呼ぶ以外に、作曲家、歌手、プロデューサーでもあるのですが、自分を説明するのにピッタリくるのが、自分のバンドの名前「ソウル・ディガーズ」だと思います。心の深い部分(ソウル)を掘り下げていく(ディギング)音楽、スタイル。自己表現ですよね。幸せだとか悲しいとか、面白いとか生真面目とか・・・音楽的にブルースであれ、ロックであれ、クラシックであれ、生きているということを音楽で表現しているわけですから。
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プロフィール
ジェフ・アチソン https://www.geoffachison.com/
オーストラリア生まれ。
オーストラリアを代表するブルースマン'Dutch' Tildersのバンドに参加。
1994年自身のバンドからアルバム「Big Machine」リリース。
1995年Albert King Award受賞、アメリカやヨーロッパでツアーを行う。
The Melbourne Blues Appreciation Societyでギタープレイ、作曲、ライブパフォーマンスで受賞し、2011年にPatronとなる。(他のパトロンはB.B.King、'Dutch' Tilders)
2017年'CHAIN' 1AUSTRALIAN BLUES MUSIC AWARDSにて五冠獲得。
2017年最新アルバム「Another Mile, Another Minute」をリリース。
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