伍々慧 ライブレビュー
2014年7月20日
会場:東京・馬喰町「フクモリ」
今年2月以来の関東ツアーを行った伍々慧。
初めての会場であるフクモリは落ち着いた雰囲気のカフェ。
1曲目の「約束の海」はしっとりとしたイントロを追加、ミディアムテンポでとても伸びやかなメロディが心地よい。
つづく「My Favorite Time」はアップテンポの明るい曲。指の動きが尋常ではなく、正確な運指の上にメロディ、ベース、コードの分離が素晴らしい。さらにメロディには表情があり、ソロギターの醍醐味を感じさせてくれる。
5曲目に披露された新曲は別れがテーマ。今までそういったテーマの曲はほとんどないと思うが、やはり新鮮に聴こえた。
1部の最後は名曲「Moon River」。この曲もメロディの伸び方が美しく、特徴的な転調は他のギタリストには無いアレンジだ。
後半は「風と自転車」「風待ち」と爽やかな曲が続き、2曲目の新曲はベースを8ビートで刻み続けるアップテンポな曲。これまでもアップテンポの曲はあったが、今回のようなベースの使い方は珍しい。
バラードの「Distance」をはさみ、その後からは圧巻のスイング。
ナット・キング・コールで有名な「L-O-V-E」、ビートルズのカヴァーである「Can’t by me love」と「Ob-La-Di, Ob-La-Da」はベースを効かせたジャジーなアレンジ。ソロギターでこれだけのスイング感はなかなか味わえません。
続いて、「Autumn Leaves」からラストの「Romantica」。
最近はこの2曲での締めが多いようです。
ジャズの流れからくる「Autumn Leaves」 もスイング感満載。
「Romantica」はスペインを意識した楽曲で、スピード感と心地よいリズム、メロディは締めにふさわしい。
アンコールでは3曲目となる新曲を披露。「素敵な秘密」がテーマとのこと。
新曲はそれぞれ曲調が異なり、次のアルバムも充実した内容になるのではと期待させます。
正確な運指と生き生きとしたメロディは、これぞソロギターと感じさせるが、これだけのメロディを作り上げるのはまず音楽家としての才能、意識の高さというのがあるのでしょう。
まだまだ進化が止まらないギタリスト、音楽家のこれからの活動が楽しみです。
伍々慧オフィシャルサイト
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