トミー・エマニュエル ライブレビュー
2014年10月17日
会場:東京・丸の内「COTTON CLUB」
「神」とも称されるオーストラリアのアコースティックギタリスト、トミー・エマニュエルの来日公演が行われた。
チェット・アトキンススタイルのカントリーをベースとしていはいるが、アグレッシブで迫力ある演奏はトミーにしか醸し出せない個性を確立している。
今回の来日では大阪で1日、東京で2日間の公演であり、「COTTON CLUB」は最終日であった。主にジャズが演奏されている会場で、かなり落ち着いた雰囲気である。
セットリストは省略するが、トミーのライブはまず「凄い」、という言葉が浮かぶ。大音量で速くテクニカルで力強い演奏の迫力は尋常ではない。特に驚いたのは、ドック・ワトソンの名曲「Docs Guitar」は原曲もかなり速いのだが、それを上回るスピードと力強さで、もう笑うしかないパフォーマンスであった。
私はステージの真横に座っていたが、トミーは頻繁にこちらに向かって演奏をしていた。もちろん反対側も。エキサイティングなステージだが、こういった細かいファンサービスも素晴らしい。
おなじみであるドラマーが使うブラシのスティックを使い、マイクとギターのあらゆる箇所を叩きまくるパフォーマンスも迫力満点。ドラマー顔負けのリズム感で1曲分の時間はたっぷりあった。マイクへの頭突きも2回。この卓越したリズム感がトミーの個性の大きな割合をしめているでしょう。元々「Mombasa」の前奏、間奏だったはずだが、「Mombasa」そのものはありませんでした。
じっくりと聴かせるバラードも、COTTON CLUBという雰囲気に合わせて多かったと思います。こういった幅の広さも魅力です。
とにかく説得力のあったライブでした。
アコースティックギターとはここまで表現できるという楽器であることを、トミーのライブを見る度に痛感する。
トミー・エマニュエル公式サイト→http://www.tommyemmanuel.com
【2014/10/22】
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