Aki Miyoshi ライブレビュー
2014年10月5日
会場:埼玉・南浦和「宮内家」」
クラシックギターでポップなソロギターを奏でるAki Miyoshiのライブが埼玉、南浦和の宮内家で行われた。
元々クラシックを勉強しており、現在は様々なジャンルの楽曲のカヴァーや、クラシックとは全く異なるオリジナル曲を演奏している。
この日使用したギターは銘記ホセ・オリベ。プロのクラシックギタリストが使用する楽器だが、ピックアップをセッティングし、立って演奏する。
ライブはジャズのスタンダード「Fly me to the moon」でスタート。ゆったりとしたテンポからスウィング感のあるアップテンポに移行、音色の変化や抑揚のつけかたが絶妙で、とても色気のある演奏です。
前半はカヴァー、オリジナルを織り交ぜたプログラム。印象深いのはアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲「Wave」。ボサノヴァ曲ですがとてもジャジーで、普通のクラシックギタリストでは出せないようなリズム感。オリジナルの「Warm Ice」はゆったりとしているがタッピングを使うなど様々な表現力を駆使しており、ナイロン弦でのソロギターの魅力が満載です。
後半はクラシックギターで人気の高いソルの「モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲」を演奏。およそ8分くらいの大曲で、数曲が組合わさったような楽曲で速いフレーズも多い。さすがの表現力で、素晴らしい演奏でした。
個人的にはソロギタリスとにはもっとクラシックギターの曲を聴いたり弾いたりしてほしいと思っている。クラシックならではの表現力があるので、それを身につければ鉄弦でも演奏の幅がとても広がるだろう。
オリジナルの大曲、「The rock garden」も演奏。ソロギターの曲は一般的に短いものだが、この曲は8分くらいであり、クラシックギターを習得したAki Miyoshiならではの楽曲ではないだろうか。
アンコールではノリのよいルイス・ボンファの「Samba do Orfeu」としっとりとした「涙そうそう」。
様々なジャンルの曲を多彩な表現力と、ナイロン弦ならではのやわらかく太い音色を生かした素晴らしい演奏でした。普通のクラシックギターとも鉄弦のソロギターともテイストの異なる、魅力的なライブです。
セットリスト
1部
1.Fly me to the moon(バート・ハワード)
2.Now and forevr(リチャード・マークス)
3.あいらんどそうる
4.Wave(アントニオ・カルロス・ジョビン)
5.男が女を愛する時(パーシー・スレッジ)
6.Warm Ice
2部
7.モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲(フェルナンド・ソル)
8.Someday my prince will come(アドリアナ・カセロッティ)
9.The rock garden
10.Right Here Waiting(リチャード・マークス)
11.ありがとうの雫
アンコール
13.Samba do Orfeu(ルイス・ボンファ)
14.涙そうそう(夏川りみ)
【2014/10/25】
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