Acoustic Guitar World
ホーム インタビュー ニュース イベント 電子書籍 レビュー   無料メルマガ
イベント・ライブレビュー




西村歩 ライブレビュー


2014年10月19日
会場:埼玉・南浦和「宮内家」

西村歩 情緒的で表現力豊かな演奏に定評のある西村歩のライブが埼玉、南浦和の宮内家で行われた。
 1部ではライブではおなじみの曲とカヴァー曲が中心。特に印象深かったのが、今回のツアーで久しぶりに演奏したという「名もなき花」。ゆったりとしたバラードだが抑揚が大きく、静かな演奏と盛り上がる演奏との差がものすごく大きい。単に弱く弾く、強く弾くというのではなく、右手のタッチをうまくコントロールして弱く弾いてもきちんと音が届き、強く弾いても弦がびびらない絶妙な奏法で、とてもドラマティックな演奏であった。

 カヴァーでは「SWEET MEMORIES」が印象的であった。多くのギタリストがカヴァーし、様々なソロギターアレンジがあるが、西村歩らしく抑揚に富んだとても魅力的なアレンジと演奏であった。

 2部はサードアルバム「Journey」の収録曲が中心。タイトル曲である「Journey」からスタート。この「Journey」や1部で演奏した「Sunny Day Drive!!」などアップテンポの曲のキレ味が素晴らしい。速いパッセージだが1音1音がはっきりしており、目立たせるメロディとそれを引き立たせるリズムや効果音的なものの役割が明確になっているようだ。
 「祈り」や「キズナ」の聴かせるバラードも情感たっぷり。一つの音に気を使い、それが伝わる。使用しているギターとシステム、演奏技術が見事にマッチしている。
 アンコールでは歌を披露。大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」。原曲をそのままカヴァーするのではなく、ソロギタリストらしくハイポジションを使用した独特のアルペジオ。歌もギター同様情感にあふれ、しっとりと聴かせてくれました。
 最後は「Twilight」をスタンディングで演奏。立ち姿も見慣れてきましたが、あのフレーズを立って演奏するのはすごく難しいのではないかと思います。

 美しいメロディを感情をこめて表現する演奏は、どれだけ高音質で録音されたCDでも体感できないものがある。Youtubeにも動画がたくさん掲載されているが、ライブでの臨場感は動画の比ではない。中にはアルバムが最高の出来である、というミュージシャンもいると思うが、ソロギタリスとの多く、特に西村歩はライブを是非体感していただきたいギタリストです。

セットリスト
1部
1.夕暮れハート
2.童神(古謝美佐子)
3.キンモクセイ
4.Sunny Day Drive!!
5.名もなき花
6.SWEET MEMORIES(松田聖子)
7.新曲(自転車に乗って冒険のイメージ)
8.Desperado(イーグルス)

2部
9.Journey
10.やさしい雨
11.Fun Time Holiday
12.Remember
13.High Voltage
14.祈り
15.TOMMOROW
16.キズナ

アンコール
そして僕は途方に暮れる(大沢誉志幸)
Twilight

【2014/10/27】
Acoustic Guitar World

トップページ l インタビュー l ニュース l イベント l 電子書籍 l レビュー l EPUBについて l facebook l Twitter 
Acoustic Guitar World について Copyright © Acoustic Guitar World All Rights Reserved.