CDレビュー〜「LAST TRAP」小川倫生&伊藤賢一
小川倫生と伊藤賢一によるギターデュオアルバム。
イギリス音楽への造詣が深いという共通点はあるが、ソロの演奏は全く似ていないといってもいい二人だが、デュオになるととても相性がよくソロにはない世界観を作り出す。
録音はマイクのみで、いわゆる一発録りのようだ。アコースティックギターの振動、空気感によってライブのような臨場感が伝わってくる。
1曲目の「Sagitarius」伊藤賢一のソロのオリジナル曲だが、デュオ用にアレンジされるとリズムや空気感が大きく変わり、新しい曲に変化している。
聴きどころの一つとして「 Reynardine」「
The Water is Wide」による小川倫生のヴォーカルだ。ライブを見たことがある人は歌を聴いたこともあるかもしれないが、ソロアルバムでは歌はレコーディングされていない。とても深みの聴き心地のよい声は必聴。
「Updown Highway -中国自動車道に捧ぐ-」は軽快で明るい曲は二人の楽曲としては珍しく新鮮に感じる。
タイトル曲である「Last Trap Blues」はコテコテのブルースで、これもそれぞれのソロでは演奏していないような曲なので、トラディショナルな雰囲気だが新鮮でもある。
アコースティックギターの音色をじっくりと味わえ、演奏能力の高い二人の技術、表現力も満喫できるデュオアルバムとして滅多に出会えないくらいとても完成度の高いアルバムだ。
発売時期:2015年7月10日
レーベル:Denpo-G Studio
販売価格:2,500円(税込)
1. Sagitarius
2. 旅の座標
3. Reynardine
4. Nine Apple Seeds
5. Updown Highway -中国自動車道に捧ぐ-
6. Last Trap Blues
7. The Water is Wide
8. Night Jasmine
9. 佳きひとに逢っての帰り〜トルディオン
10. Jock O'Hazeldean
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【2015/9/13】
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