CDレビュー〜「SAY」エバラ健太
ちょっとせつないラブソングが魅力のシンガーソングラーター、エバラ健太のニューアルバム「SAY」がリリースされた。
本作は全てオリジナルで作詞作曲を手掛けており、その歌は相変わらずのびやかで心地よい。曲調はとてもバリエーションに富んでいる。
アルバムタイトル曲「Say」の冒頭「口に出した瞬間 泡のように消える」というセリフはとても印象深い。アルバムを通して、一番印象に残っている。「言えない」のバックはゲストの広田圭美によるピアノ。
ピアノも弾くエバラ健太だが、やはり弾き手が変わると曲全体のイメージが変わり、女性らしい優美さを感じる。
「Born to Fight」はラップ調でアップテンポな曲。これまでもアップテンポな曲はあったが、かなり珍しいタイプであり、格闘技好きならではの独特な表現が面白い。
「Ever After」 はエバラ節の一つである、ほのぼのとした爽やかな楽曲。「愛すること」もある意味エバラ節。一つ一つの言葉に引き込まれる。
「Photo Stand」「Brown Eyes」は英語の詞。ブルースやロックなど様々な洋楽に影響を受けており、とてもなめらかに歌っている。
エバラ健太の特徴といえば、魅力ある歌声とテクニカルなギター。ピアノとパーカッションで2曲のゲスト参加があるが、その他の演奏、プログラミングは全て自身で行っている。特にギターはアコースティックギター、エレキギター、フルアコ、6弦のバンジョーであるガンジョーなど多岐にわたって演奏している。
それぞれがとても効果的で、楽曲の完成度が極めて高い。この辺りはアレンジャーとしての高い能力も見せている。
それぞれの楽曲にとても力があり何度でも聴きたくなる、多くの人に聴いてもらいたい一枚だ。
エバラ健太 オフィシャルサイト
発売時期:2017年5月7日
販売価格:2,500円(税込)
1.Say
2.言えない
3.Fragrance
4.Born to Fight
5珈琲Beat
6.多摩川
7.Ever After
8.愛すること
9.Photo Stand
10.Brown Eyes
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「SAY」紹介動画(Facebook)
【2017/5/19】
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