ライブレビュー〜Tim McMillan & Rachel Snow3/24宮内家
オーストラリアから来日したギター&ヴァイオリンデュオ、Tim McMillan & Rachel Snowのライブが3月24日埼玉、南浦和の宮内家で行われた。
ギターのティム・マクミランはフラットピック中心で演奏するが、両手のタッピングも多用するという珍しい演奏スタイル。アイリッシュの香りを強く感じたが、ラテンやジャズ、ロックなど様々音楽を取り入れ、明るく楽しい音楽を表現している。
ヴァイオリンのレイチェル・スノウはクラシック要素もありつつ、やはり様々な音楽を吸収していることがよくわかる。基本はギターの伴奏にヴァイオリンのメロディだが、ギターの多彩な演奏は伴奏にとどまらずによく目立った。
オリジナル中心だが、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラのカヴァーなど多様なラインナップ。アンコールではレッド・ツェペリンの「天国への階段」を披露。原曲の良さをギター1本で見事に表現していた。
現在はドイツなどヨーロッパを中心に活動しているが、とても日本を気に入っているので、再来日を楽しみにしたい。
ティムのショートインタビューを下記に掲載します。
ー今回が初来日ですか。
ティム:いえ、去年の9月に「Shibuya Showcase Fest」というイベントのために来日しました。ツアーで演奏するのは今回が初めてです。
ーいつからレイチェルとデュオで演奏しているのでしょうか。
ティム:15年くらい前です。最初はデュオではなかったですが、しばらく不定期に一緒に演奏する機会がありました。ティム&レイチェルとして活動を始めたのは4年くらい前からです。
ーデュオとしてはどのような音楽を表現しようとしているのでしょうか。
ティム:オルタネィテブ・フォーク、アコースティック・ヴァイキング・ゴブリン・フォークと言ってます(笑)。ケルティック、メタル、ロックなどをミックスして、普通のフォークとは違う音楽です。
ーShibuya Showcase Festの出演はどのような経緯だったのでしょうか。
ティム:年間140回くらいの公演をしていますが、もっと演奏する場所が欲しかったんです。それでこのような機会があったので、日本に来ることとなりました。
ーどのようなところを聴いて欲しいですか。
ティム:フィンガースタイルでタッピングなどを使ったテクニカルなギターと、ヴァイオリンのメロディーがうまくミックスしているところですね。あと、二人の夫婦漫才も楽しんでほしいです(笑)。
ーアルバム「Hiraeth」は日本での配信は最近ですが、海外のリリースはいつ頃だったのでしょうか。
ティム:2年くらい前です。ドイツのレーベルからリリースされました。ドイツ、イタリア、アイスランド、スウェーデン、ポーランド、イギリスなどで曲を作り、収録をしています。
日本ではShibuya Showcase Festの時にレーベルから声をかけられて、配信されることとなりました。
ーアルバムのコンセプトはどのようなものでしょうか。
ティム:「Hiraeth」はウェールズ語で「憧憬」のような意味で、友人たちと離れて生活するので、ホームシックのような心境で、帰りたいと思う気持ちを表しています。
ーロドリーゴ・イ・ガブリエーラの曲のカヴァーがありますね。なぜこの曲を選んだのでしょうか。
ティム:好きな曲で、演奏していて楽しいんです。
ー今後の活動予定を教えてもらえますか。
ティム:ドイツでしばらく休養したあと、スイス、イタリア、ポーランド、スコットランド、アイスランドなどで2ヶ月くらいのツアーを行います。ニューアルバムもできれば年内に作りたいですね。日本にもまた帰ってきたいです。
ー最後に日本の音楽ファンにメッセージをお願いします。
ティム:日本の方々はみんなやさしいですね。今回僕たちのライブを見てくれた人たちは、どんどん広めてほしいです。また日本に戻ってくるので、いろいろなところで演奏したいです。
Tim McMillan オフィシャルサイト
最後に、共演した「み〜くん」について。
み〜くんはこの宮内家で定期的にライブを行なっており、押尾コータローさんのレパートーリーを得意としている。
その再現力は極めて高く、アッパーな曲からバラードまで完全にコピーしている。この日もニューアルバムの楽曲も演奏しており、押尾コータローファンも満足できるパフォーマンスだ。
気軽に押尾サウンドを楽しみたい方は、ぜひ宮内家のスケジュールを確認していただきたい。
ライブ&カフェ宮内家 https://miyauchike.com
【2019/5/4】
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