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ギタリストインタビュー〜T-cophony
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新しいことをやろうというのではなく、自然体にいつも通り自分が聴きやすい、いいと思う曲を作りました

ーYoutubeに公開されている「Solitary walk」に収録された楽曲はギターのソロの曲が多いようです。アルバム全体から見てもそうでしょうか。

T:半々くらいだと思います。ソロの曲もたくさんできてるし、ベース、ドラムなどを入れた曲もたくさんできていてます。どちらかと言えばソロの方が人気があるようですが、バランスよく収録されていると思います。自分のためだけのアルバムを作ってしまうと多分売り上げに影響があるでしょうね(笑)。
自分の中で曲ができる時というのは、暗い中で心地のよい瞬間を曲にしたものと、単純に夕焼けを見てきれいだな、と思い曲になったものとありますが、今回は後者の曲が多くなっています。
でもソロというのは自分の中で物足りなく感じるところがあって、Youtubeではソロで演奏しているのも多いですが、録音ではストリングスを入れたり多少加えています。それでも今回はドラム、ベースの無い曲は多いかもしれません。

ーバンドサウンドの曲も収録されていますが、現在のベース、ドラムのバンドでの録音なのでしょうか。

T:録音は全部自分で行っていて、ベースやドラムの演奏、打ち込みも自分でやってます。バンドは録音をした後にできたんですね。映像ではバンドの二人も出ています。

ーアルバムには人気曲である「Closed」のロングバージョンというのがありますね。これはどのようなアレンジなのでしょうか。

T-cophonyT:「Closed」は2009年のアルバムに収録しているのですが、今聴くと音が良くないと思うんですね。この時のイメージの音だったとは思うのですが、その後にテレビで「Closed」を演奏しています。話がそれますが、テレビでは本当は別の曲をやりたかったんですね。でもダブルネックの曲がいいということもあり、「Closed」を選びました。そこまで「Closed」に思い入れがあった訳ではないんです(笑)。思いのほか反響があって、T-cophonyイコール「Closed」というイメージもちょっとあったのですが、僕としてはバンドサウンドの方が好みだと思っています。それでも人気のある曲なのに録音があの状態ではちょっと良くないかなと思い、きちんと録り直したいという気持ちがありました。それで、今回しっかりした音で収録しました。前より音はかなりよくなったと思います。この曲は元々イントロを1本のネックで弾いていたのですが、2009年のアルバムでは収録時間の関係でそこをカットしていました。今回は一番最初に浮かんだ通りイントロを入れて、ロングバージョンとしています。

ー新しい曲で「Fall leaves」という曲がありますが、ギターソロの他にピアノバージョンというのも収録されていますね。これはギターの曲をそのままピアノのソロにしているのでしょうか。

T:そうですね。僕はギターで全部の曲を作っているのではなく、打ち込みでのピアノの音や笛の音で作る場合も結構あります。「Fall leaves」は元々ピアノで浮かんでいた曲でした。ギターでもいい雰囲気になるのではないかと思い、ギターで弾けるようにしたら両方とも違う雰囲気ですが、いい感じだったので両方を収録しています

ーピアノはご自分で弾かれているのでしょうか。

T:ピアノは弾けません(笑)。これは打ち込みでやってます。海外のファンの方が「Fall leaves」を実際にピアノで弾いてくれた動画があるんです。これが求めていたものだいう感じです(笑)。
自分がギターではなくてピアノから始めていたら、こういうピアノの曲をたくさん作っていたでしょうね。ピアノの音は大好きです。このアルバムには入っていないですが、「Meaning of life」もピアノで作った曲です。これもアコギのソロでも合う曲だと思います。

ー「Gray」はダブルネックで演奏されていますね。ダブルネックの曲は他にありますか。

T:「Closed」と「Gray」の2曲ですね。

ーダブルネックの曲というのは作曲する段階で最初からダブルネックで演奏しようと考えているのでしょうか。

T:僕のダブルネックの曲はこの他「Sleep Walker」など、それほど多くはないのですが、どちらかといえば暗い中で心地よさを感じた曲です。ダブルネックというのは余韻が伸びやすいです。ボディが大きいし、二つのネックで12本の弦を鳴らせて、上の弦を弾くと下の弦も反響して、不思議な感覚があります。その不思議な感覚が、例えばすごく落ち込んだり気分が下がっている時に何となく心地よく感じる雰囲気に一番近いので、そういう曲のメロディが浮かんだ時は、ダルルネックにしようと考えます。今回の「Gray」もタイトル通り「グレー」な雰囲気の曲です。

ー今回のアルバムの中に、例えば今までとタイプの違う曲などはありますか。

T:新しいことをやろうというのではなく、自然体にいつも通り自分が聴きやすい、いいと思う曲を作りました。レーベルとしても自分のイメージをなるべく残しつつ、ギターを弾いてる人だけではなく、音楽を聴く人達にも聴いてほしいと考えています。どんな人が聴いてもいいのですが、ギターを弾いていない人に聴いてもらうというのは嬉しいですね。
元々僕はギター、楽器をスポーツ的に考えたくないところがあって、もちろん練習をたくさんするというのはすごいことで尊敬しますけれど、自分では反復練習とかで弾けるようになるという喜びはわからないんです。昔から曲をコピーしたいという気持ちもなく、ただ自分が好きな曲を作りたいというだけでした。
だからギターの練習というのも全然やっていないので、そんなんでライブするな、とか言われそうですが。もちろんライブで雑なことをしたい訳ではないですが、自分の曲を練習しなければいけないというのもよくわからないです。自分で昔作った曲を忘れてしまった場合は練習しますけど。
僕はそんなに他のギタリストのライブを見ている訳ではないのですが、インストのライブは発表会的なイメージがありまして、クラシックなどもですが、ミス無くきれいに弾いて感動させるという感じです。僕はそういう世界で育っていなくて、ニルヴァーナなどのように、ライブで完璧に弾くというよりはその日の気分などが現れる、ああいうオルタネイティブなものをいいと思ってきました。
僕にはアコギのソロのライブのように完璧な演奏はできないと思うので、そういう気持ちでライブを見る方には卵を投げられるかもしれません(笑)。僕と同じ感覚でライブを見て頂ければ、楽しんでもらえると思います。
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T-cophony
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2005年に楽曲をネット公開し、国内だけでなく海外からも好評を得る。
2007年にはPVも手がけ、2008年には全国CDデビューする。
MySpace、Youtubeなどで人気が高まり、2011年11月に「行列のできる法律相談所」に出演し、ダブルネックギターで「Closed」を演奏し大きな反響を呼ぶ。
2012年には全国デビューしたアルバムにギターソロ曲を追加した「Sharing the emotion Original」と2009年に発表する予定であった「Load before departure」をリリース。
2013年 「Pressed for time」をリリース。
2014年9月3日最新作「Solitary walk」を全国リリース。

New 「Solitary walk」
Solitary walk


1. Dizzy Spells
2. Introvert’s holiday
3. Module
4. Secret ability
5. Soar
6. Wet under head
7. Orbit
8. Solitary walk
9. Mental magic box
10. Overcast
11. Gray
12. Polygon space
13. Fall leaves
14. Summer train (New version)
15. Closed (Long version)
16. Fall leaves (Piano version)
17. 14days for life (New version)
18. Unsociable
19. Sprint
20. Re cold night

TR Label
TRL-1001
2,700円(税込み)
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Pressed for time

Pressed for time

1. Monday
2. Never trust anyone
3. Mint taste
4. Collector
5. Better not to know
6. Portrait
7. Forelock
8. 9 breeze
9. Autumn street version2
10. Empty street
11. Fidgeting
12. New encounter part2
13. Blinking notifications
14. The ephemeral joys
15. Continuous rain
16. Lost humanity
17. Past links
18. Historic site
19. Friday
20. Freezing cold night
21. My own Sunday
22. Oblivion (Empty street version2)
23. The season (harp version)
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2009-2002
2009-2002

1. Room17
2. Timeline
3. Longago
4. Roamer'schristmasday
5. Spiritualawaking
6. ISJO
7. Transported
8. Wallman
9. Meaningoflife
10. Makeupyourmind
11. Whenfallasleep
12. Keepinsight
13. Apersoninthewater
14. Anotherfuture
15. Cumulonimbus
16. Sleepwalker
17. Chandler
18. Aprilrider
19. Cyclingroad
20. Coldnoise
21. Afterrain
22. Octobersky
23. Twilight
24. Medicine
25. Recreation
26. Novemberwind
27. Rainygarden
28. Midnightsea
29. Nightroad
30. Escapetoarelax

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ベース:鴻野 暁司(コウノ サトシ)
1982年 2月13日生まれ

鴻野 暁司

ドラム:峯 リョースケ(ミネ リョースケ)
1986年 3月5日生まれ

峯 リョースケ


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