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ギタリストインタビュー〜T-cophony
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自分の感覚が他の人に共有できて、感激されるということが、すごく刺激的です

ーアコギのソロというのは一般的には難しい曲が多く、ライブでそれを表現するには相応の練習が必要でしょうし、クラシックならなおさらだとは思います。といっても、練習量も人によるし、ライブもミスを前提にはしてないでしょうが、それほど気にはしていないように見えます。

T:今はそういうものですか。僕は何故かギターがうまいと勘違いされてる方が結構いるようなのですが、決してうまくはないんです。うまいというのはミス無く完璧に弾けて、感情表現もきちんとできてとかですね。
元々ギタリストになりたいとか、ギターをうまくなりたいとか思ってなかったので、目標としているギタリストは、と聞かれても答えられません。
難しいことをやっているとも言われるのですが、逆にこれしかできないので。自分がやりやすいことと、こういう音がほしいということを考えています。

ー周りからみると何がミスだかわからないかもしれません(笑)。多分うまくなりたいという意識がないからご自身ではそう思うのかもしれませんが、他者からみたらうまいとしか思えません。

T:謙遜している訳ではないのですが。。。これからもアコギの曲は作っていきますが、テクニカルなギタリストとは思わないでほしいですね。むしろ下手だけど曲の雰囲気がいいといっていただける方が、この先も期待通りになると思います。
前にエレキギターの雑誌でインタビューを読んでいたら、エレキギターのインストの方はどんどんテクニックを追求して、今回のアルバムはとにかくテクニカルなアルバムに仕上った、ということが書いてありました。僕はそんな難しいことをやろうというつもりはないので、複雑な弾き方をしていると思われますが、そこにこだわりはなく、ここを期待されすぎると、期待はずれになってしまうかもしれません。
僕が曲を作る理由は、精神的な障害を安定させるために、自分のためにBGMを作っているのが目的で、周りの批判を気にしていなかったし、チェックもしていません。
よくよく考えてみたら、CDを販売するということはビジネス以外に、例えば初対面の人に、「実は自分は夜、家で嫌なことがあって泣きながらベッドにくるまって涙が止まらない。このまま全て終わらせたいと幼少期に考えた時に、真夜中に真っ暗で静かで時計の音だけがカチカチしている中で、カーテンから白い光がさしていて、夜中なのに何の明かりかわからないのですが、心地よい明かりがさしていて、すごく癒されて、全てを終わらせたいと思っていたことを忘れるくらいの光だなというのを感じて、そのまま気付いたら朝になっていた。その光というのがすごく心地よかった」ということを初対面の人に話したとしても、その人が、「私もその光を見てみたいから、お金を出して想像するね」というのはあり得ないじゃないですか。でも、今自分がCDを出していることは、それができているということなので、すごく不思議な感覚なんです。ましてや会ったこともない人が、自分とは違う光のイメージだとは思うのですが、今のようなことを説明したことにお金を出して、それに対して感動までして、僕の曲に限らず音楽に感動して泣く人もいるんです。それくらい、自分の感覚が他の人に共有できて、感激されるということが、すごく刺激的です。世に曲を出すのは楽しいと思いましたね。
今回も全国流通させれば、自分でオンラインで発売するよりは、今まで知らなかった人に気付いてもらう機会も多くなると思います。
僕が初対面の人に受けた感覚を話すことはないので、それをレーベルが代わりにやってくれると思えば、有名になりたくないという感覚を持っているのですが、こうやって広めてもらうのはいいのかと思います。先程話した、お店で繰り返し同じ音楽がかかっている、というのに矛盾してるのかもしれませんが。
いい曲か悪い曲かというのは人それぞれなのですが、これはちょっと、というのが繰り返し流れてることもあるじゃないですか(笑)。こういう風にはなりたくないので、今のままアングラなままでいいという気持ちはあります。それでも、ビジネス的なメリットと刺激的なメリットが欲しいという気持ちはあるので、その矛盾は全部レーベルに埋めてもらいます(笑)。


もしかしたら音楽をやめていたかもしれません

ー本日はT-cophonyさんが所属するTRレーベル高井社長にも来ていただいています。こういったお話ですが、高井さんとしては音楽業界の現状とT-cophonyさんの心情をどうお考えでしょうか。

T-cophonyTRレーベル高井有介(以下、高井):今は病的というか、このジャンルは売れるがこのジャンルは売れないという、人を見ないでジャンルで括り分けされているのが日本の現状です。インストは売れない、アイドルでも18才なら売れない、15才なら売れるとかですね。
インストが売れないという括りの中でどのように流通させるかというのはすごく難しいです。私自身T-cophonyの曲が好きなので、それで天下を取りたい、というのが元々やりたかった理由で、こういう音楽が浮かばれない世の中というのが嫌だという気持ちです。
これらが全国で販売したいということと、選曲も理由になっています。すごく難しいことで、日本の市場であれば歌の方がよいのでしょうが、T-cophonyが全国に知れ渡るようにするのを目的としつつ、T-cophony自身は彼のスタンスで活動してもらうということです。

T:レーベルからは2度と出さないと決めていたのですが、高井さんのレーベルから出すと決めた理由は、すごく自由に僕の意見を尊重してくれたからです。高井さんはもっとメロディがはっきりしてたりとか、キャッチーなものを求めてましたよね(笑)。
でもそこまでして売れたくないし、今まで通り自然にできた曲で、自分のスタンスを変えずに今回アルバムを作る事ができたので、満足しています。高井さんのところでないと、アルバムは出ていなかったでしょうね。かなり文句が多いですから(笑)。お互い言いたい事を言って、結局高井さんが折れてます(笑)。
僕はそれほど音楽に対する熱が高かった訳ではなく、前作では自分でコンセプトを決めて、コンセプト通り自分がアコギでこういう音楽を聴きたいというアルバムができたので、これ以上アコギで出すものも無いかなと思ってました。高井さんからの話がなかったら、もしかしたら音楽をやめていたかもしれません。絵も好きだしWEBデザインも好きだし、やりたいことは他にもあるので違うことをやろうかとも思ってました。高井さんからの誘いがあったので、音楽をやろうという気持ちが出てきましたね。
あと、僕の曲はアコギのソロの曲の方が人気があるようです。前作で自分の思い通りのアルバムができたといいましたが、多くはバンドサウンドなんですね。そのせいか以前のアルバムの方が人気があるようです。こういったインストはギターを弾く人が聴くケースが多いせいかもしれませんが、いろいろな楽器とのアンサンブルだと雰囲気が広がっていいと思います。これだけいろいろな音色があるのにもったいないと思います。
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T-cophony
http://www.t-cophony.com

facebook
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2005年に楽曲をネット公開し、国内だけでなく海外からも好評を得る。
2007年にはPVも手がけ、2008年には全国CDデビューする。
MySpace、Youtubeなどで人気が高まり、2011年11月に「行列のできる法律相談所」に出演し、ダブルネックギターで「Closed」を演奏し大きな反響を呼ぶ。
2012年には全国デビューしたアルバムにギターソロ曲を追加した「Sharing the emotion Original」と2009年に発表する予定であった「Load before departure」をリリース。
2013年 「Pressed for time」をリリース。
2014年9月3日最新作「Solitary walk」を全国リリース。

New 「Solitary walk」
Solitary walk


1. Dizzy Spells
2. Introvert’s holiday
3. Module
4. Secret ability
5. Soar
6. Wet under head
7. Orbit
8. Solitary walk
9. Mental magic box
10. Overcast
11. Gray
12. Polygon space
13. Fall leaves
14. Summer train (New version)
15. Closed (Long version)
16. Fall leaves (Piano version)
17. 14days for life (New version)
18. Unsociable
19. Sprint
20. Re cold night

TR Label
TRL-1001
2,700円(税込み)
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Pressed for time

Pressed for time

1. Monday
2. Never trust anyone
3. Mint taste
4. Collector
5. Better not to know
6. Portrait
7. Forelock
8. 9 breeze
9. Autumn street version2
10. Empty street
11. Fidgeting
12. New encounter part2
13. Blinking notifications
14. The ephemeral joys
15. Continuous rain
16. Lost humanity
17. Past links
18. Historic site
19. Friday
20. Freezing cold night
21. My own Sunday
22. Oblivion (Empty street version2)
23. The season (harp version)
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2009-2002
2009-2002

1. Room17
2. Timeline
3. Longago
4. Roamer'schristmasday
5. Spiritualawaking
6. ISJO
7. Transported
8. Wallman
9. Meaningoflife
10. Makeupyourmind
11. Whenfallasleep
12. Keepinsight
13. Apersoninthewater
14. Anotherfuture
15. Cumulonimbus
16. Sleepwalker
17. Chandler
18. Aprilrider
19. Cyclingroad
20. Coldnoise
21. Afterrain
22. Octobersky
23. Twilight
24. Medicine
25. Recreation
26. Novemberwind
27. Rainygarden
28. Midnightsea
29. Nightroad
30. Escapetoarelax

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ベース:鴻野 暁司(コウノ サトシ)
1982年 2月13日生まれ

鴻野 暁司

ドラム:峯 リョースケ(ミネ リョースケ)
1986年 3月5日生まれ

峯 リョースケ


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