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対談〜小松原俊&下山亮平
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小松原:演奏の伝わり方は、録音と違うものがおそらくはあると思います。音作りのこだわりとかも感じられますね。CDは完成されたものを聴いているので、そういったこだわりはわからないので面白いです。
前の上海ではアレックスは生音にこだわってましたね。

下山:マイクしか使っていなかったですね。小さい音しか出せないけれども、それでいいということでした。

ーライブハウスやホールでは音作りなどが変わると思います。

小松原:大きなホールは難しいですね。音というのは大きくなればなるほど飽和状態になります。

下山:自分の音を客席から聞くことはできないから難しいですね。

小松原俊&下山亮平小松原:大きくなればなるほど、ギャップは出るかもしれません。ピックアップを使ってもある程度音を大きくしたらフィードバックを起こし出します。フィードバックが起こらなければいいという訳でもなくて、フィードバックが起こる手前であっても、これに向かった現象は出ていることになります。 ライブハウスとホールというよりは、大きくなればなるほど難しくなります。単純にスピーカーが演奏者の少し前にあって、客席の一番前と一番後ろではどうしても聴こえる音が違ってしまいます。小さい会場の方が単純にその誤差が少なくなります。
ただ、大きなホール、大きなステージでたくさんのお客さんの拍手をいただけるというのは、演奏者としては気持ちいいですね。 あとホールというのはお客さんにとっては静かに聴けて良いかもしれません。ライブハウスは店にもよりますが、飲食をしたりいろいろな音が出てしまいます。ホールの方がより聴くことに専念できるのかもしれませんね。機材が良いというのもあると思います。ホールでは音響の方がいて、きちんとメンテナンスをしています。ライブハウスでは毎日メンテナンス、チェックをしているというものではないですからね。
でも、何よりも本人がどれだけいい演奏をするかです(笑)。

下山:どんなシステムでもどんな楽器でも、良い演奏をすれば伝わりますからね。

小松原:上海のイベントの時、アレックス・デ・グラッシが「お釈迦様の花供御」に興味を持ってくれて、どういうテーマの曲とか、いろいろなことを聞いてきました。異なる文化の聴いたことのない音楽に興味があったんでしょうね。興味を持つこと自体、すごい人だと思いましたね。 僕はアレックス・デ・グラッシやマイケル・ヘッジス、ウィリアム・アッカーマンらのウィンダムヒルが日本に上陸した頃に見に行ってました。余談ですがアッカーマンはアーヴィン・ソモギで「ブリックレイヤー家の美しい娘」を弾いていたのが印象的でしたね。
このようにアレックスの方が大先輩だし、ウィンダム・ヒルですごく人気も出たギタリストなのに、他のギタリストの曲に興味を持つことを言えるんです。天狗になってる人は興味を持っても口に出せないと思います。いろいろなことを知りたいという貪欲さがあるんでしょうね。

ー最後に、今回のIFSGF2016ではどういったところを見てもらいたいと思いますか。

下山:生でないと伝わりきれない空気感、プレイがあります。海外で活躍しているギタリストを体験できる機会は少ないので、ぜひ聴いてほしいですね。

小松原:僕も海外の二人を見て欲しいですね。滅多に日本に来ない二人です。見たことがないという人が多いでしょうから、彼らの演奏を堪能してほしいですね。僕や下山くんは応援メンバーです(笑)。

【2016年6月東京都内にて】
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IFSGF in Japan 特設ページ
http://www.aco-world.com/event/ifsgf2016/


小松原俊 http://www.shun-komatsubara.com/

1958年山口県生まれ。
1981年上京、1985年頃から様々なアーティストのサポート、レコーディングを行う。
1992年ファーストアルバム「DEAR」発表。
1994年セカンドアルバム「SCENE」発表。
関西電力CFソング「First Shoes」1994.5~ON AIR。
1997年サードアルバム「Naturally」発売。
2004年コロンビアよりベストアルバム「Treasures」発売。
2013年ベトナムホーチミンにて、ホーチミン総領事館主催のコンサートを開催。
2014年韓国公演を行う。
1995年より現在にいたり、藤田恵美のライブやレコーディングに参加。独自の世界観あふれるライブ活動を全国で展開でファンを魅了している。まさに日本を代表するアコースティックソロギタリストである。


下山亮平 http://r-shimoyama.guitarfreak.net/index2.htm

1982年山形県山形市生まれ。東京都 在住。
13歳でギターを手にする。James Taylor、Neil Yong、C,S&Nなど'70年代のフォーク、ロックやポップ・ミュージックに惹かれ、音楽的ルーツとなる。
2002年 ファースト・アルバム「INVITE」をリリース。
2003年中川イサト氏プロデュースのアコースティックギター・コンピレーション・アルバム「Daybreak」(第一興商)に参加。
2004年Hip Hop系ユニット、DefTechのヒット曲「My Way」にアコースティックギターで参加。
2005年2ndアルバム「Ordinary Life」をリリース。
2007年2ndアルバムに収録のギター曲「Water Dance」に歌詞が付けられて、J-pop歌手の伊藤由奈(ソニー・ミュージック)のニューシングル「Mahaloha」として提供。
2011年3thアルバム「Philosopher's Stone」をリリース。
2014年4thアルバム「Rainbow」リリース。









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