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 ー二人の活動は日本でのツアーが中心ですが、最近北米ツアーを行ったそうですね。これはどのようなツアーだったのでしょうか。 井上：カナダにホームルーツコンサートという会社があってコンサートツアーを組むのですが、会場が民家なんです。カナダは広くて、大きな都市はとても遠いんです。ライブを見に行くのに車で3時間くらいかけるのがざらです。それではツアーができない人がたくさんいるので、小さい村にある大きい家の人が会員になって、その家で近所の友達を集めてコンサートをします。ホームコンサートですね。これをきちんとオーガナイズしてくれて、民家を14軒ほど回りました。PAもないリビングでのライブです。ライブで回ってご飯も食べさせてもらって、そこに泊まって朝ごはんをたべて、次の村に行きます。 普段ツアーをするとライブハウスとホテルを車で往復ですが、このツアーはカナダの生活に入り込むんです。田舎の何もないところでのんびりしながら、ライブをさせてもらいました。地元の人たちと接する時間が多くておもしろい旅でしたね。  ーこのツアーを行うきっかけはどのようなものだったのでしょうか。井上：ジョーダンのバンドの「The Duhks」のリーダー、バンジョー弾きのレナードのお父さんがこの会社を運営してます。とても人気があって、有名なミュージシャンも回っているようです。でも狭き門で、レナードのお父さんなら大丈夫だろうと思いましたが、僕たちも何回も申し込みをしてやっとツアーをすることができました。 ー今後も日本以外での活動を行うのでしょうか。 井上：聴いてくれる人がいればどこにでも行きます。とにかく楽しい旅をしたいですね(笑)。 ーニューアルバムなどの予定はあるのでしょうか。 井上：曲をいくつも書き始めているので、近々作る予定です。 ー今までのような音楽性で作られていくのでしょうか。 井上：僕たちに音楽性というのはないですね。僕がマンドリンを置くことはないし、ジョーダンがギターを置いて笛を吹くこともないでしょう(笑)。気分が乗ったらレゲェになるし、気分が乗ったらパンクにもなる。とはいえ、今と同じ感じでしょう。 ジョーダン：何か変化があるとしたら僕がマンドリンを弾いて太郎がギターを弾くかな(笑)。 井上：ずっと二人でやってきたので、ドラムを入れてみたいとかはありますね。二人のグルーブが面白いので、これを何とかしてくれる仲間がいないかなと。 昨日の金沢のライブでは中西秀樹というライブルーピング・マンドリン弾きがオープニングだったのですが、彼と一緒にやってもみたりして、オープンになってきてます。今までゲストミュージシャンとしては、昨日の中西秀樹さんや、ドラムの坂田学さんが最初の即興ライブに参加してもらってます。あとジャズ尺八の岸本寿男さん、人参をほじくって音を出すおじさんとか(笑)。そろそろ新しいことを考えたいですが、あまり変わらないでしょうね(笑)。 ー最後にメッセージをお願いします。 井上：音楽ファンの人たちに伝えたいのは、ライブに来るのはこわくないということです(笑)。そこにしか音楽はないんです。音楽風なものはCDとかMP3とかありますが、音楽は目の前で聴くのがいいと思います。僕らのライブに来てくれれば最高ですが、普段からライブを見ることは楽しいですよ。 ジョーダン：ライブに人が来ないと日本に来れないので、ライブに来てください(笑)。あと美味しいラーメンを作り続けてほしいです(笑)。 世界中を回りましたが、日本のオーディエンスは音楽に敬意を払い、ライブに対する楽しみ方、音楽への感謝というのがひしひしと伝わるので、日本でライブをするのが大好きです。本当はそれだから日本に来ています(笑)。 【2015年9月16日東京・阿佐ヶ谷LAST GUITARにて】 |
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