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ギタリストインタビュー〜AKI
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ー「Night of Bellinzona」の収録曲は箏とのデュオもあったり、様々な曲調がありますね。

AKI:海外ツアーでの出来事でインスパイアされたものが多く、その中に和をちりばめたいと思ったんです。海外ツアーに行くと日本にいる時には見えない日本の良さを感じたり、日本人としての誇りのようなものを感じるんです。

ーアルバムタイトル曲の「Night of Bellinzona」はスイスの街なんですね。

AKI:スイスはベリンツォーナの他、バーゼル、トゥーン、フェアウェル、ジュネーブを回りました。ベリンツォーナは城跡があり、夜にはライトアップされてすごく綺麗なんです。綺麗なんですが、不気味でもあるんです。一見ディズニーランドのようですが、ヨーロッパ特有の暗さがあり、そんな街の印象を曲にしてみました。
マーティン OOO-18

ー今回の収録曲は新曲が多いのでしょうか。

AKI:はい。「Porky’s Bar」もスイスで、ベリンツォーナからフェアウェルに行く時に車で移動したのですが、僕は寝ていたんです。目が覚めたら大雪で全然進めない状態でした。警察などに連絡をとり、一度戻って違う道から目的地に向かう方法を聞いたのですが、その道の途中にあったお店が「Porky’s Bar」という名前でした。そのお店は西部劇のようなすごく変わった雰囲気だったんです。
「Mainz」はドイツの都市で、ピーター・フィンガーと初めてドイツをツアーをした時に、マインツのホテルで待ち合わせをしたんです。このホテルのベッドで作った曲ですが、次の日にピーターと会うということで、どきどきやワクワクした気持ちを落ち着かせるために作った曲です。全然落ち着いた曲ではないですが(笑)。
「Polo Hotel」はイタリアでのAKI&KUNIKOのローマ公演で泊まっていたホテルの名前です。
「ロミオとジュリエット」は最初のテーマしか知らなかったのですが、それを自分で膨らませています。
「こいのぼり」も皆が知ってるフレーズから自分なりにつなげていきました。
「リンの想い」はデビューする前に、一生懸命ローデンで練習していた頃に作った曲です。当時はきちんと弾けなかったんですね。「リン」とは人の名前で、この人とはもう会えないだろうな、という想いから作りました。スコットランド人なので、スコットランドの雰囲気があると思います。
「君が代」はファーストアルバムにも収録されていてセルフカヴァーです。今回のアルバムのコンセプトにあっていて、内に秘めた情熱を表しています。ローデンでアレンジして作ったのですが、ローデンで録音したいと思い収録しました。
「神々の国の首都」というのは、「神々の国の首都」という本をイメージして曲ができないかとAKI&KUNIKOに話がきました。この本は小泉八雲が松江の一日を書いた本なんです。初めは3,4分の曲で作ろうとしていたのですが、どんどん大きくなってきて、オーケストラとの組曲にしようとなり、長い曲となりました。AKI&KUNIKOで演奏しています。
日高雅樹
ーこういったところを聴いてもらいたいというところはありますか。

AKI:ギターが歌とか声とかになればと思っています。やはり歌というのは一番伝わると思います。ギターで喋ったりギターで歌いたいということが少しでも伝わればいいですね。僕が自分で説明するのは簡単ですが、聴いてもらって何を言っているのか、全然違うことでもいいので何か感じてくれたらいいと思っています。

ー今後はツアーなどはあるのでしょうか。

AKI:決まってませんがしたいですね。秋頃にしたいとは思っています。ソロでのツアーは久しぶりですからね。ツアーではないですが、4月27日に大船のHoney Bee(http://ofunahoneybee.com)でライブがあります。小川倫生さん、NOROさんと一緒です。ライブはCDとは違う演奏になって、その日の気持ちでいろいろ変わるので、ぜひライブに来てほしいと思います。

ー最後にギターファンにメッセージをお願いします。

AKI:人それぞれに音があるので、それを楽しんでほしいですね。最近はTAB譜がありますが、譜面で見える音楽より言葉が見える音楽っていいんじゃないかと思います。欲張らず楽しく、生活の一部としてギターを弾いて心地よい人生を楽しんで行ってもらいたいですね。そういう人が増えるといいなと思います。

【2016年4月神奈川県にて】

■ライブ情報■

4/27(水)神奈川・大船「Honey Bee」
出演:小川倫生、 AKI、 NORO
Open18:30 Start19:30
チャージ2,500円+オーダー
http://ofunahoneybee.com
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AKI http://www.hayamamoonstudio.com/akihome.htm

1998 年に世界的なギタリスト Peter Finger に認められヨーロッパでレコーディング、パリでの演奏を行う。帰国後、数々の意欲作を発表。その神がかり的なテクニック・芸術性、その全てにおいてケタはずれな彼の演奏は聴くものをとりこにする。そのプレイや作曲法は、まさに唯一無二!!
2002 年アメリカ NAMM ショウでのデモ演奏が好評を博し、以後、世界に通用するギタリストととして注目を集め、最近では、アメリカの音楽配信サイト "MP3.com"JAZZ 部門にて "How I Feel Now" が、世界チャート第一位を獲得するなど、その独自の音楽性と奏法は多くの人々に支持されている。
2003 年には箏とのユニット "AKI&KUNIKO" のアルバム『 HA 』がドイツの ACOUSTIC MUSIC RECORDS から世界発売になり,各国で絶賛される。 2005 年には,ヨーロッパ・ツアー、カリブ~中米ツアー、 2006 年、ニューヨーク、シカゴ公演、ドイツ OpenStrings のメインステージなど、海外での活動も精力的に行う。
アコースティックミュージックレーベル "HarvestMoonRecord" では総合プロデューサーを務めるなど、今、世界から最も注目されている音楽家&ギタリストの一人である。

プロフィールの詳細はこちら→http://www.hayamamoonstudio.com/akihome.htm


「Night of Bellinzona」
Night of Bellinzona


2016年4月24日発売

販売価格:2,500円+税
レーベル:葉山ムーンスタジオ/サインポール・レコーズ

1. Porky’s Bar
2. ロミオとジュリエット
3. Night of Bellinzona
4. Mainz
5. こいのぼり
6. リンの想い
7. 君が代
8. 神々の国の首都
9. Polo Hotel

アルバムの詳細はこちら











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