Acoustic Guitar World
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テルイショウ
ナイロン弦で多彩なオリジナル曲と独特なアレンジを繰り広げるテルイショウ。高度な演奏能力と美しい音色が魅力だが、音楽家に多いジストニアを発症。ギターの魅力と、ジストニアについても様々なお話をしていただきました。

Acoustic Guitar World vol.95電子書籍(EPUB)ファイルをダウンロード
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音楽というものが自分の中にあり、作曲や編曲することが好きなんです。それを表現するツールがクラシックギターなんです

ーギターを始めたきっかけを教えてもらえますか。

テルイショウ(以下、テルイ):父がバイオリン、母がピアノをやっていたので、音楽が身近でした。小学生の頃は歌謡曲が好きでしたね。特に寺尾聰のファーストアルバムはアレンジが凝っていて面白いんです。当時の歌謡曲は世界のいろいろなメロディをうまく日本流にアレンジしてました。そこからALFEEや聖飢魔IIが好きになってハードロックに傾倒し、イングヴェイ・マルムスティーンなどを聴くようになりましたね。それでエレキギターを弾くようになり、高校生の頃はバンドを組んでオリジナル曲を作って演奏していました。
最初はハードロックでしたが、アラン・ホールズワースやスコット・ヘンダーソンなどコード進行が珍しかったりちょっと変態的なプレイを好きになり、フュージョンバンドをやるようになりました。これらは今のアレンジにも影響を受けていて、ちょっとひねくれたコードをつけるようになっています(笑)。
テルイショウ
ーエレキギターからアコースティックな音楽にどのように変わっていったのでしょうか。

テルイ:ジャズが好きになってきたんです。ジョー・パスやラルフ・タウナーなどソロのギターを聴くようになって、フィンガーピッキングをやりたくなってきました。そこでクラシックギターを習い始めたんです。クラシック音楽を演奏したいというよりは、右手を鍛えたいのと、ナイロン弦の方が好きだったというのがあります。そこからソロの曲も作るようになりました。

ーその頃から現在までスタイルが一貫しているのでしょうか。

テルイ:そうですね。クラシックギターを使ってちょっと変なコード進行で(笑)アレンジしたりオリジナルを作っています。オリジナルの場合、変なコード進行にのせるメロディは聴きやすいものになるように心がけています。

ーアレンジをお聴きするとジャズの影響を感じられます。

テルイ:今もジャズは好きですね。でもちょっとだけ主題があってインプロビゼーションが長々とあるよりも、曲の部分がしっかりしているのが好きです。

モリダイラ楽器主催のフィンガーピッキングデイに多く出場されていましたね。

テルイ:そうですね。 結構連続で出場させていただきまして、最後が2012年です。この時はすでにジストニアになっていた時です。2011年に楽曲賞をいただきました。初めて出場した時は緊張して全然弾けなかったですね。

ーライブとは感覚が違いますか。

テルイ:違いますね。緊張感があります。しゃべってはいけないとかいろいろ規制もあります。暗いところで次の出番を待っていると緊張感が増しますね。

ーすでにアルバムを複数リリースしていますが、ファーストアルバムはいつ頃リリースしたのでしょうか。

テルイ:最初に自主制作として作ったのは2003年くらいでしたが、自分で作った曲にテクニックがついていかないという状況でした(笑)。その後に「藍色の空と月」(2005年)、「ひこうき雲」(2008年)、「ヒカリのむこうへ」(2011年)というソロアルバムと、ヴォーカルとのアルバム「penguin blue」(2006年)があります。

ーヴォーカルとのユニットはいつ頃からやられているのでしょうか。

テルイ:12年くらい前から始めて、一度解散したのですがまたやるようになりました。ヴォーカルのマオさんが今は北海道にいるので現在休止中ですが、またやろうという話はしています。
ギターが好きでギターを弾いていますが、音楽を表現する楽器としては特にギターでなくてもよかったんだと思います。音楽というものが自分の中にあり、作曲や編曲することが好きなんです。それを表現するツールがクラシックギターなんです。
父がバイオリンを弾いていたので弦楽器が入りやすかったとは思います。最初はハードロックだったので、親の反対がありました(笑)。クラシックの人なのでロックなんて何事だ、電気を使うなんて考えられないなど言われましたね。

ーヘブンアーティスト(http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/heavenartist/)という、東京都公認でストリートでのパフォーマンスをされています。これはいつ頃からやられているのでしょうか。

テルイ:12,3年前からだと思います。外での演奏は湿度によって音が全然変わってしまいます。湿度が高いとどうにもなりません。違うギターかと思ってしまいます(笑)。

ー音楽よりもいわゆる大道芸のパフォーマーが多い気がします。

テルイ:圧倒的に多いですね。ギタリストのダニエル・コフリンは僕より1,2年前からやってます。ソロのギターでは他に南雲海杜さんという方もいます。

ーストリートの演奏では声をかけられることがあるようですね。

テルイ:最近では日本酒の酒蔵の社長からテーマ曲を作ってほしいと頼まれ、ギター2本の曲を作りました。ホームページの画像などからインスパイアして作っていて、YouTubeにもアップしています。
https://www.youtube.com/watch?v=jmE3dYrhR18

ーソロでの演奏活動の他にも講師としてのお仕事もされているようですね。

テルイ:エレキギターは清水義文さんに習っていたのですが、清水先生から紹介していただいて23才くらいの頃から講師として何箇所かで教えていました。その後フィンガーピッキング系、クラシックギター系も教えるようになり、7年くらい前からはYAMAHAでも教えています。

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プロフィール

テルイショウ http://tellshow.net

16才でエレギターを手にし、バンド活動を行い武蔵野音楽学院にてエレキギターを清水義文氏に師事、ジャズフュージョンの影響を受ける。
その後クラシックギターを鈴木憲一郎氏に師事。
1993年アップル音楽学院で講師活動を開始してから、専門学校東京ミュージック&メディアアーツ尚美、上福岡音楽スタジオ、 ヤマノミュージックサロン柏、今も務めるテルイショウGUITAR SCHOOL、ヤマハユニスタイル所沢などでのべ200人以上の生徒を指導。
モリダイラ楽器主催フィンガーピッキングコンテストにて全国決勝大会7年連続出場、2011年楽曲賞受賞。
映画館のCMソングなどを手懸ける作編曲家、ギタリスト、ギター講師、東京都公認ストリートミュージシャン『ヘブンアーティスト』 として活躍する最中、2011年後半にフォーカルジストニアを発症。
2014年6月定位脳手術をうける。
2016年4月復活ライブを行い演奏活動に復帰。
ヒカリのむこうへ
ヒカリのむこうへ
2011/2/26発売
2,000円

1.ヒカリのむこうへ
2.空は海もよう
3.雨のアルペジオ
4.TORNADO
5.砂の絨毯
6.ワルツの時間
7.情熱の剣
8.おやすみのまえに
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