Acoustic Guitar World
ホーム インタビュー ニュース イベント 電子書籍 レビュー   無料メールマガジン
ギタリストインタビュー〜Sönke Meinen
前のページ 1 2 3
ー今回初めて日本に来られましたが、日本の印象はいかがですか。

Sönke:すごく衝撃的な経験でした。ドイツと全然違う文化に触れたことは楽しかったです。いい人たちだし、食べ物はおいしいし、仕事以外で日本に来てもっと日本を知りたいし、もっと楽しみたいですね。

Sönke Meinenー今回はokapiさんの招聘ですね。どのようにSönkeさんと知り合ったのでしょうか。

okapi:以前ポーランドのイベントに出演したんです。その翌年、Sönkeと一緒に中国ツアーをまわることになりました。僕は初めましてと言ったのですが、Sönkeは僕を知ってるというんです。僕がポーランドで出演したイベントに翌年Sönkeが出演して、その時にオーガナイザーが日本にokapiというすごいギタリストがいると言ってたということです。
それで意気投合して、この中国ツアーが最後になるのは嫌だなと思い、お互いの国に絶対呼び合おう!と約束して中国ツアーを終えました。そして、今回Sönkeの初来日となりました。

Sönke:今回のツアーではたくさんハプニングがありました。日本だけでなく韓国でもコンサートをしたんです。大阪のサウンドメッセの演奏が終わったらすぐに韓国に行く予定だったのですが、okapiのパスポートが少し破れてたんです。それで呼び止められて、これでは出国はできても入国できませんと言われたんです。絶対できないと言われてましたね(笑)。

okapi:Sönkeは知らない所で急に知らない人たちだけでライブをするというのは精神的に辛いということで、公演をキャンセルできないか、といった話もしました。でも穴を開ける訳にはいかないので、とりあえず一人で行ってくれと言ってSönkeを見送りました。Sönkeの不安そうな表情を見送った時はドナドナみたいな心境でした(笑)。

諦めそうになったんですが、韓国で一緒にライブをするチャーリー(逆瀬川剛史)に連絡をして、行けなくなったということを話したのですが、その時に「フェリーならいろいろ飛行機よりも緩いらしい」という話が出て、フェリーに乗るためにとりあえず新幹線の終電で博多まで行きました。うまくいかなかったら福岡観光して帰ろうとさえ思っていました(笑)。

翌日にフェリーで釜山に行ったのですが普通に通れました(笑)。でも入国時に事務室に呼ばれて、パスポートがいつ破れたかとかいろいろ聞かれたのですが、何とか交渉して今回だけは入国を認めてもらいました。次は絶対ダメだと言われましたね・・でも、この時ばかりはチャーリーと目を合わせてガッツポーズしました。嬉しかったですね。(笑)。
そこから3時間くらいかけてソウルに行って、ライブの30分くらい前に到着して何とか公演を行いました。諦めないことの重要さを身にしみました。

ただトラブルはこれだけでは終わらず、帰りの飛行機はチェックインも発券もできて荷物の検査場に向かおうとしたら、「お客様ご搭乗になれません!」と言われてしまいました。「行きで飛行機を使ってないので、帰りに飛行機が使えません、これはどの航空会社でも同じです!」ということでした。でもすでにシステムのエラーで発券出来ていたのが幸運で、発券も出来てるし時間がないと少し駄々をこねたら、今回だけは・・!ということで飛行機に乗ることができました(笑)。

帰国してもトラブルは止まらず、京都で田中彬博くん、豊田渉平くんと会ってから関東に向かい、韓国公演中にギターにクラックが入ってしまったのでアンフィニさんにギターを預けたら、その直後車のエンジンまでもかからなくなりました(笑)。JAFを呼んで直してもらいようやく家に帰りました。トラブルだらけのツアーでしたが、僕にもSönkeにも本当に印象深いツアーとなりました。

今回は僕がSönkeを日本に招きましたが、次は僕がドイツに行ってきます。

ー本当にハプニング続きの日本ツアーでしたね。Sönkeの今後の活動予定を教えてもらえますか。

Sönke:6月にスペイン、7月にはドイツ、8月にイタリア、9月にはニューアルバムのリリースに合わせてデンマーク、10月にスコットランドに行く予定です。

ーアルバムを作る予定があるのでしょうか。

Sönke:「A Magical Place」でデュエットをしたデンマークのバイオリニストBjarke Falgrenとのデュオアルバムをリリースする予定です。彼は天才バイオリニストですね。とても楽しみにしています。バイオリンをギターのように指で弾くこともします。

ー最後にギターファンにメッセージをお願いします。

Sönke:僕は人とつながっていくことを大切にしています。SNSでつながったり、直接会ったりするこがとても大事だと思っています。日本はとても楽しかったのでまた来たいですね。

【2018年5月17日東京にて】

1 2 次のページ

プロフィール


Sönke Meinen https://www.soenkemeinen.com

'91年ドイツ生まれ。ドレスデンの音楽学校で学び、Thomas Fellow、Stephan Bormann、Reentko Dirksらと共演。
卒業後もギタリストのPhilipp Wiechertら、多くのアーティストと共演する。'16年には“Guitar Masters”international guitar competitionsで優勝、European Guitar Awardでも賞を獲得。
また、ギタリストとしての活動に加えて、'11年からInternational Freepsum Guitar Festivalを毎年開催している。
ジャズ、クラシック、ワールドミュージックを融合した演奏スタイルは世界的評価も高く、巨匠トミー・エマニュエルは「現代で最もクリエイティブなギタリストの一人」と称している。

facebook https://www.facebook.com/soenkemeinenmusic/
Youtube https://www.youtube.com/user/soenke91

okapi http://okapi-music.com

'84年神奈川県生まれ。
17才からエレキギターを始め、21才の時にアコースティックギターに転向。
'06年楽器店主催のオーディションでベストギタリスト賞を受賞する。
'09年にピアニスト上村叶恵とhamalspica(ハマルスピカ)を結成。
'12年に3曲入りデビューCD「Sakigake」、'13年フルアルバム「after the dusk」、'14年ハマルスピカの1stアルバム「風車〜kaza-guruma〜」、15年2ndシングル「trichromatic」をリリース。
'16年には初のヨーロッパ公演をポーランドで行なう。
現在は東京を中心に、中国・台湾・韓国・マレーシアなど、アジア全域でコンサートやワークショップなどで活動中。









Acoustic Guitar World

トップページ l インタビュー l ニュース l イベント l 電子書籍 l レビュー l EPUBについて l facebook l Twitter 
Acoustic Guitar World について Copyright © Acoustic Guitar World All Rights Reserved.