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ー今後はねこカフェのアルバムも出るのでしょうか。
田部井:もっと自分の曲を増やしてからレコーディングにとりかかりたいですね。去年バッキングだけ4曲レコーディングしているので、それを軸に曲を追加してアルバムを作りたいです。
ー今後はどのような活動になりますか。
田部井:ネコカフェやソロのライブの演奏活動が続きますが、コーヒーインストラクターの仕事が来ないかなと思っています(笑)。店員さんに嫌われるほどコーヒーに詳しくなってしまって。美味しいコーヒーをおすそ分けできるのに幸せを感じますね。
音楽も聴くのも好きなので、こんないいバンドがあるなどお知らせするのが好きです。ラジオDJの感覚も持っているんだと思います。ただそれらを仕事に向けることができません(笑)。
コーヒーに詳しくても、人からコーヒー屋さんになるの、と言われるのは嫌なんです。デスメタルとコーヒーのインストラクターになりたいとも思いますが、特にデスメタルは需要がないですね(笑)。
デスメタルはいろいろな誤解もあり、お茶の間では笑いのネタにしかされていないのは悲しいですね。
デスメタルを聴き始めたのは自分が落ち込んでいた時でもあり、心の隙間をズタズタに切り刻みながら活力を与えてくれました。演奏力はすごいしデス声にも意味があり、今では自分にとって心地よいものです。
今後はギター作品を出したので、それを持ってきちんとした演奏活動を続けないといけないと思っています。自分の人生の予定にはなかったことですけどね。父であるクラシックギタリストの田部井辰雄はアルバムを10枚くらいリリースしていて、自分が高校生の頃にリリースされた「シャコンヌ」に収録されている「シャコンヌ」とテデスコの「ソナタニ長調」は、心地よいアプローチだと思いました。山下和仁のようなアプローチもあれば、父のように誰もやっていないようなアプローチもあります。ギタリストとしては尊敬するのですが、親子としてはケンカばかりです。なので自分ではギターなんか弾かない!と言ったりもしていました。
父は東京国際ギターコンクールで2位になっているのですが、その時の音源を聴きました。当時30代でしたが、これだけの演奏をしているのかと思うと、自分がギターを弾いていいのかと思ってしまいます。
家族はクラシック音楽を勉強しているので集まると音楽会のようになるのですが、自分はそういうのが嫌だったんです。親族には長男は認識されていますが、次男の自分のことは知らないようで(笑)。ナイロン弦のギターの作品をリリースしたことで、少しは認識されたのかなと思います。
自分は音楽を聴くのが好きで、それを人に勧めるのも好きで、親父自慢、兄妹自慢も好きです(笑)。
自分はマネージャーのように動き回るのが好きなような気がするのですが、自分の作品の宣伝は恥ずかしいというかやりづらいです(笑)。
余談ですが5年くらい前、「銭形金太郎」というテレビ番組に出演させていただきました。貧乏なギタリストという感じです(笑)。その時の収録がとても楽しかったんです。このままバラエティをやりたいと思いましたね(笑)。ディレクターの方にはギターがんばってくださいね、と言われましたが、心の中ではバラエティのがいいなと思ってました(笑)。でもバラエティというのはそんなに簡単ではないですね。
ー最後にギターファンにメッセージをお願いします。
田部井:コーヒーとデスメタルに関して目がない自分ですが、そういうものと普段の生活から出てくる音楽を生み出して、ギターファンに楽しんでいただけるよう、頑張りたいです。活動当初から無理だと言われてはいるのですが、アコースティックサウンドでモッシュという興奮した観客同士が殴り合ったりしてできるサークルを作り出したいです。メタルなどの「爆音ならでは」なのですが、それをアコースティックでやるのが一番の目標です。アコースティックの弦の迫力をモッシュにつなげたいですね。
ライブではかしこまらずに、ロックライブで暴れまわるくらいの感覚で楽しんでいただけたらと思います。
【2017年3月栃木県宇都宮市OldBearnsにて】
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1stアルバム「ゆく」
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発売時期:2016年9月
販売価格:2,484円(税込)
1. 夜更けドリップ夜明け
2. STEPS!
3. 濡れ手に闇
4. 物思い探訪
5. ゆく
6. その中でこの中で
7. その先だ!~あやまれ(ろう)Grace~
8. 刻もう
9. 届け~念力バカ頭で
10. Smile(カヴァー)
11. 変革のマンデリン
12. その中でこの中で(ボーナストラック)
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