Acoustic Guitar World
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TOKYOハンドクラフトギターフェス2014
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■Keystone Stringed Instruments■
http://keystone-si.com

西恵介:まず、スモールジャンボサイズでサイドバックがウエンジ、トップがジャーマンスプルース。もう1本がモディファイドドレッドノートのカッタウェイでサイドバックがマダガスカルローズウッド、トップがコーカサススプルースです。この他、カスタムオーダーですが、スモールジャンボサイズでトップがジャーマンムーンスプルース、サイドバックがフレイムマホガニーです。
ハカランダの指板、ブリッジでサイドが開閉式のサウンドホールが付いています。リブレストも付いてます。インレイは小川インレイの小川さんにお願いしました。花魁と、中にはツグミもいます。
インレイはお客さんが面白いことをやってほしいということで、花魁になりました。ストーリー性もあって、花魁がツグミを見ているところなんです。ツグミでさえ二人なのに私は一人、といった感じです。ツグミをトップに入れてしまうと平面になってしまうので、ストーリー性を出すために奥行きというか、立体感を出した方が面白いと思います。
インレイに関しては小川さんに説明してもらいます。

Keystone Stringed Instruments Keystone Stringed Instruments Keystone Stringed Instruments

ç 西恵介

■OGAWA INLAY CRAFT■
http://www.ogawa-inlay-craft.com/OGAWA_INLAY_CRAFT/Welcome.html

-デザインは小川さんの考案なのでしょうか。

小川貴之:はい。キーワードを聞いて、そこからコンセプトというかストーリーを作りました。これに関しては好きなようにやらせていただきましたね。着物の模様のところに、普通はインキを入れるのですが、着物の友禅に使う金箔を混ぜて使っています。

-ギターのインレイというのは昔からありますが、ここまで細かいデザインはそうなかったと思います。今回はKeystoneのインレイの他にサンプルを出展されてますね。

小川:はい。サンプルを作る場合はチャレンジ的なものを持ってきます。

-ギター製作家からの持ち込みもあるかと思いますが、個人の方にもそれぞれ対応しているのでしょうか。

小川:はい。対応しています。ネタがなくなったらやめようと思うのですが、世の中結構面白いことがたくさんあるので、まだまだ続けていきたいですね。やりたいこともたくさんあります。インレイは音にはあまり関係の無いところですが、インレイがあることによって大分違ってきます。オーナーさんの本当の持ち物になるということもこのフェス中に聞けたので、やっててよかったなと思います。

OGAWA INLAY CRAFT

小川貴之

■M-Factory■
http://mfac-guitar.com/10th/

三好英明:今回はドレッドノートのカッタウェイを出展しています。去年から要望はありましたが、自分でデザインし、カッタウェイ無しだとヘリンボーンですがカッタウェイはバインディングを変えるなどをしています。あと、押尾コータローモデルはHobosさんに置いてあるものを今回持ってきました。ドレッドノートだけでもいろいろなバリエーションがあるので、試してもらいたいですね。

購入された方にはサドルを標準のものと高め、低めと計3本付けているので、そのケースも用意しました。購入していただいた方にはプレゼントしています。
あと、M-Factoryのコントローラーが今年の春に新しくなりました。ACアダプターがとても小さくなり、最近は中国、韓国、台湾に行くプレイヤーが多いので、100〜240Vというワールドワイド対応になっています。コントラーラーにはミックスアウトとコンタクト、マグネットそれぞれのシングルアウトがあり、押尾コータローはシングルアウトで出してミキサーでコントロールしていますが、アマチュアの方もその方法が増えてきました。今まではミックスアウトしかミュートはかけなくなっていたのですが、シングルアウトにもミュートがかかるようになりました。演奏中にミュートがかかってしまうとどうしようもないので、ミュート機能を解除できるスイッチもつけました。
これで今まで通りの使い方と、シングルアウトにもミュートをかけることができます。万が一何かあったら機能を切ることができます。

M-Factory M-Factory

M-Factory M-Factory M-Factory

M-Factory

■沖田ギター工房■
http://www.okita-g.com

沖田正和:今回はM-Factoryブランドのギターだけでなく、他のモデルも出展
してます。

-本数が多いのに驚きます。どのくらいの期間で製作されたのでしょうか。

沖田:今年に入ってから作ったものですので4,5ヶ月くらいです。今までないくらいのハイペースですね。ドレッドノートのカッタウェイは初めて作りました。

-通常のドレッドノートと音の違いなどありますか。

沖田:違いは感じませんね。今はハイポジションを使う人が多いので興味がある人は多いようですね。
最近はスチール弦を作ってましたが、ナイロン弦もあります。今までナイロン弦で作ってきているし、やりたいこともたくさんあります。

-ナイロン弦のモデルにカッタウェイがついてますが、クラシックギタリストだけでなく普段鉄弦の人にも向いているものでしょうか。

沖田:カッタウェイは今までも作っていて、クラシックではない前提で作っています。ネック幅を狭くもしています。

沖田ギター工房

沖田ギター工房

■M.Shiozaki Guitars■

塩崎雅亮:1本はマーチンの1934年D-42のコピーモデルです。アディロンダックスプルースのトップにハカランダのサイドバック、オールニカワでTバーです。
これはまだ塗装途中ですので、これが終わったら塗装をして仕上げます。もう一本はルシアーズプロジェクトのギターで、表板と裏板のブレイシングの接着をして削ったもとをファクトリーに持ち込み、そこのベテランの職人さんが仕上げたものです。ファクトリーの職人さんは毎日何十本もやってるので上手なんですよね。そういった職人さんが仕上げているので楽器としてはよく仕上がり、安定供給もでき、コストも安くなります。
両方に共通してこだわっているのが、ブレイシングの木取りの方法で、大きな木から杢目に合わせて作ります。通常のブレイシングですと、どうしても杢目に沿って亀裂が入ります。目を通したブレイシングですと、万力で挟んで折りましたが、ものすごく強いです。同じ大きさだと強度と粘りがあるので、音もバランスがよく作りやすいし、長持ちもします。

M.Shiozaki Guitars M.Shiozaki Guitars

M.Shiozaki Guitars 塩崎雅亮

■NOB Acoustic Guitars■
http://www.nob-acousticguitars.com

山本宣哉:OMスタイルでフィンガーピッカー向けの楽器です。レギュラーモデルですが、サイドバックにパーフェローという材を使っています。これはローズウッド系の材料ですね。今までも何本かは作っています。トップはイングルマンスプルースです。
レギュラーモデルはトップがイングルマン、サイドバックがインディアンローズ
ウッドです。
レギュラーモデルのボディサイズはこの他にSJ、ドレッドノートがあり、まだ
完成していませんが、OOもあります。

NOB Acoustic Guitars 山本宣哉

■N.S Guitar Works■
http://www.nsguitar.jp

鈴木尚好:スモールジャンボはいわゆるドンシャリ系で高音がきれいに出るような音作りをしています。
L-OOのコピーに近いモデルは材料の段階でスモークド乾燥処理というこをしていまして、古くからあるような材のような状態に施しています。ヴィンテージの乾いたサウンドを目指しています。かなり乾いた明るい音が出るようになりました。
ドレッドノートはサイドバックもスプルースで作っています。
基本的にはシンプル・イズ・ベストを目指していて、見た目もシンプルかもしれませんが、ユーザー様に気にっていただけるような一本を作っていきます。

N.S Guitar Works

鈴木尚好
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