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ギタリストインタビュー〜Shohei Toyoda
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自分ができることを集中してやろうと、冷静になれました

ーShoheiさんは、ウィンフィールドの方を先に出場されてますね。

Shohei Toyoda
Shohei:電話で申し込みました(笑)。2009年に初めて出ています。学校は卒業していたのですが、ガイ先生にプライベートレッスンをしていただいていて、ウィンフィールドの大会に出たいということを言ったら課題曲をくれました。ファッツ・ウォーラーというピアニストの「Alligator Crawl」という曲です。まぁ難しくて(笑)。最初の出場は、これを必死に弾くくらいしか覚えていませんが、ウィンフィールドはとにかく楽しいですね。主目的がコンテストではなく、お祭りなので、これに参加することが楽しいです。コンテストはフラットピッキングやフィドル、マンドリンなどいろいろのなジャンルが毎日行われています。参加しても楽しいし、見ているだけでも楽しいです。コンテストでは自分が弾いている事で必死でしたが、田中彬博は先に行っているので悔しい部分もあったし、振り返ってみると勉強になりましたね。田中彬博が優勝したのはとても嬉しいですし、日本から来たギタリストがアメリカで有名になっていくのが嬉しかったのですが、自分を振り返って、日本とかアメリカとかを考えるのはやめようと思いました。どうやったらいい音楽ができるのか、というのを真剣に考え始めましたね。国境を越えて響く、誰に対しても響くものというのは、どうしたらできるのだろうと考えました。

ーウィンフィールドは2009年以降も出ていましたね。

Shohei:2011年まで3回出場し、2011年がトップ5でした。

ー出場していた時は、やはり上位を目指していましたか。

Shohei:そうですね。絶対に賞品のギターを持って帰りたいと思っていました。2011年はトップ5だったのでとても嬉しかったです。2010年は田中彬博が優勝して、2011年は川畑トモアキさんが2位でした。去年も日本人の方が2位だったので、随分インターナショナルになってきましたね。

ーアメリカではウィンフィールドのコンテスト以外はどのような活動をされていましたか。

Shohei:バークリーがボストンだったのでそのままボストンにいたのですが、2010年にオハイオ州の実家に帰ることになりました。フィンガーピッキングをやるにはボストンは違うなということと、オハイオの方がカントリー、ルーツミュージックをやるにはいいと思い、拠点を移しました。帰ってからは自分の名義でライブができるようになって、毎月コーヒーハウスでは3,40人お客さんが来るようになりました。ライブをしたり、レッスンをしたり、レストランでBGMの演奏をしていました。

ー日本のフィンガー・ピッキング・デイにも参加していますね。

Shohei:2010年に出場しました。この時、彬博とツアーもやっています。年に1回くらい、日本とアメリカを行き来していましたが、父が仕事の関係上、タイに行くことになりました。オハイオの実家がなくなってしまうのでどうしようかと思ったのですが、日本に一度は住んでみたいと思い、彬博に相談したら、京都においでよ、ということになり、ちょうどいい物件があったので、2012年になって京都に住むことになりました。彬博の家から3分くらいのところです(笑)。二人で打ち合わせしたり、曲作りもよくしています。
アメリカの生活はコンテストのために弾いていたというところがあったのですが、ウィンフィールドでトップ5になったし、オハイオにチェット・アトキンスのカントリーギタークラブがあって、ここに毎週参加していたのですが、ここの紹介で、ケンタッキーにあるマール・トラヴィスのイベントでINTERNATIONAL THUMB PICKING CHAMPIONSHIPというコンテストがあったので申し込んだら優勝できたんです。白人のおじいちゃんやおばあちゃんばかりでしたのでアウェーでしたね(笑)。こういう事が重なり自信にもなったので、アメリカ生活のいい区切りだなと思ったんです。それで、迷い無く日本に行く気持ちになりました。日本でも仕事が入り、フィンガー・ピッキング・デイでも優勝することができました。

ー2012年のフィンガー・ピッキング・デイで見事優勝されましたが、アメリカのコンテストに慣れていると日本とのギャップをすごく感じたのではないかと思います。

Shohei:2010年の日本でのコンテストは、アメリカでのコンテストの気分のまま出場しました。勝つつもりではありましたが、楽しみにきたんだ、という気持ちが強かったです。でも結果は出せませんでした。2回目は両方のバランスがとれたというか、いい音楽を自分の中でわかった上で弾けばいいという姿勢で挑めばいいのではと思いました。審査員の機嫌をとるためではなく、日本人受けするとか、アメリカ人受けするというように考えるのではなく、自分ができることを集中してやろうと、冷静になれました。

ーアメリカでも日本でも、どうすれば優勝できるというのはあまり見えないと思います。

Shohei:そうですね。雰囲気的な違いを言えばアメリカは楽屋とはちょっと違う、控え室というのがあって、みんな自由にギターを弾くのですが、遊んでる人も多いです。セッションしたり和気あいあいですね。日本の楽屋は緊張感がすごくて、ギャップがあります。
この時審査員だったウッディ・マンとも初めてお話をさせていただき、今バークリーで講師をしていると聞きました。いろいろ共通点があり、いい出会いでした。



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Shohei Toyoda
1985年静岡県生まれ。
4才の時に父の仕事により渡米。高校を卒業するまでオハイオ州コロンバス市で過ごす。
2004年バークリー音楽院に入学。在学中はGuy Van Duser氏からカントリー音楽におけるサム•ピッキングギターを学ぶ。
2011年アメリカケンタッキー州で毎年行われるINTERNATIONAL THUMB-PICKING Contestにて日本人としては初の3部門総合優勝者, GRAND CHAMPIONに選ばれる。
2012年より京都へ移住。
2012年に全国Finger Picking Dayで最優秀賞、アレンジ賞を獲得。
2013年Walnut Valley Festival INTERNATIONAL FINGER-STYLE CONTESTで3位受賞。
ソロ活動をはじめ、バンドやレコーディングでのサポート等、ジャンルの垣根なく全国各地で音楽活動を繰り広げている。

「The Hills Have Ears」
The Hills Have Ears

1. It's ok
2. Blessings
3. Selfish Sindbads (by Keisuke Kuwata)
4. Part Time Lover (by Stevie Wonder)
5. Mr. Li
6. Important Things
7. Westland Groove
8. Treelights








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