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伊藤賢一雑感コラム ギター路地裏


第64回 この一枚を聴く ジョン・レンボーン「Lady and the Unicorn」

アコースティック・ギター・ワールド読者の皆さまこんにちは!ギタリストの伊藤賢一です。
今回はソロギター・コンペティションの軽い雑感から、思い出の一枚をおすすめします。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

去る9月17日、第2回ソロギター・コンペティションが開催され、私は前回に引き続き審査員として参加させていただきました。

参加者、審査員、客席、三位一体の熱気はコンテストならではのもので、今年も緊張感の張り詰めた感動的なステージが展開されました。

このコンペティションの画期的な点は、自ら作曲、アレンジしなくてもエントリーできる点でしょう。
アコースティック・ギターによるインストゥルメンタルは、オリジナル楽曲が演奏される機会がとても多い現状があります。既存の多くのコンテストも、オリジナル楽曲やオリジナル編曲が問われるものとして認知されていました。

当コンペティションは、オリジナル楽曲とオリジナル編曲による部門は「プロフェッショナル部門」として設置する一方、「カバー部門」は既存のアレンジのコピーやカバーでもエントリーできるようになっています。これはコンテストへのハードルを引き下げつつも純粋に演奏の腕前を競える部門とも言えます。この両部門が同じコンテストに同居している事、これはとてもユニ
ークな形だと思います。

カバー部門の審査をしていると、私自身がジョン・レンボーンのコピーに胸をときめかせていた高校時代を思い出しました。
その時から私にとってギターは「知らない世界への扉」であり、ジョンの譜面はその鍵のような存在でした。自分と譜面と楽器だけの空間に、夢と希望が満ちていました。ギターをやっていれば、こんな素敵な世界に行けるんだ、というワクワクした感覚。コンペティション当日は、皆さんのステージと私自身がオーバーラップしていました。

今回は私が最も影響を受けた一枚と言っても良い、ジョン・レンボーン「レディ・アンド・ザ・ユニコーン」をご紹介します。

このアルバムの内容としては、アコースティック・ギターで古楽(バロック音楽以前にヨーロッパで生まれた音楽)を表現する、というもの。14世紀から18世紀までを俯瞰して、愛すべき小品で綴ったこのアルバムの世界観は、若い私にとってファンタジーでした。
数百年も残ってきた曲たちには、やはり残るだけの力があるのです。

ギターの弾き方云々よりも、こうした世界観を描ける楽器としてのギターに強く魅かれました。その感覚と熱は、今も私の心に灯っています。

聴きどころは全部です。
何はともあれ通して聴いてみてください。きっと私の感じたファンタジー、わかっていただけると思います。
このアルバムも、今後数百年と残っていくことでしょう。


Lady and the Unicorn


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伊藤賢一 http://kenichi-ito.com

1975年東京都新宿区生まれ 1994年 ギター専門学校(財)国際新堀芸術学院入学。
1998年(財)国際新堀芸術学院卒業。以後ソロ活動へ。
2001年フィンガーピッッキングデイ出場、チャレンジ賞獲得。
2001年1stアルバム「String Man」リリース。
2002年2ndアルバム「Slow」リリース。
2007年3rdアルバム「海流」リリース。
2010年4thアルバム「かざぐるま」リリース。
2012年5thアルバム「Tree of Life」リリース。
2013年ライブアルバム「リラ冷え街から」リリース。
2015年初のギターデュオアルバム『LAST TRAP/小川倫生&伊藤賢一』をリリース。
2016年田野崎文(Vo)三好紅( Viora)とのトリオtri tonicaのアルバム「alba」リリース。
2017年6thアルバム「Another Frame」リリース。
2018年三好紅(Viora)とのデュオIndigo Noteのアルバム「Can Sing」リリース。

伊藤賢一

【2024年10月4日】

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