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伊藤賢一雑感コラム ギター路地裏


第68回 雑感note

アコースティック・ギター・ワールド読者の皆さまこんにちは!ギタリストの伊藤賢一です。
今回は私の雑感にお付き合い下さい。すでにnoteにおいてリリースしている中から、アコースティックギター向きの内容をご紹介します。

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本番について(1)音響

今までにたくさんの「本番演奏」をしてきました。回数は数えてはいませんが、おそらく1500~2000回ほどではないかと思います。
20数年でこの数字が多いのか少ないのかはわかりませんが、ギターソロ(独奏)を主戦場としてきた割には、けっこうやってきたなあという印象はあります。

そこで、「本番演奏」について、色々なテーマを設けつつ書いてみます。今回のテーマは「音響」です。

本番のシチュエーションは様々です。学生時代はクラシックのホールで協奏曲や独奏を弾いた経験もありますが、今は少人数スペースで自分の作った曲を弾く活動がメインです。それでも、普通の民家からカフェ、ライブハウス、小ホールまで、色々な場所で弾いています。
どの場所においても「本番」に違いなしとはいえ、会場によって全くの別物になるとも言えます。

まず音響の管理がどうなっているかで、ざっくりと3つのパターンがあります。

まず1つ目。音響設定を他者に委ねる場合。
音響設備があるライブハウスなどは、お店のスタッフがマイクをセッティングしてくれ、本番中もミキサーを操作してくれる安心感があります。

2つ目は音響設定を自分で受け持つ場合。
機材が常備されていないスペースでPAが必要な時は、自前の音響システムを組んでライブを行っています。本番中は曲間でしかミキサーを操作できず、不意の事故などに対応がし切れない面もありますが、その分自分の機材なのである程度計算が
効くのが利点です。

3つ目は、音響機材を用いずにアコースティックでやる場合。
このアコースティックのパターンがここ10年で増えてきて、現在8割以上はアコースティックの本番になっています。
2~30人ほどのスペースならば、マイク無しで充分ですし、むしろギターの音がリアルに提示できて良いのです。

また、「音響」というと場所の話みたいになってしまいますが、アコースティックライブにおいては実は楽器それ自体も「音響」の重要な要素になります。

そういう意味でも楽器に求めるものはシビアになってきます。
「どこでもある程度計算できて使いやすい」といった「汎用性」みたいな要素は、
年数を重ねるにつれ楽器に求めなくなってきました(あくまで、私のようにアコースティックでライブを多く行う場合は、です)
最も求めるのは立ち上がりと音の芯です。
そこがしっかりしていれば、アコースティックライブのための「音響」が確保される、と言い換えることもできます。

音響的に少し不利な環境でも、
「自分の楽器なら生で充分いけるだろう」
という事は今まで何度もありました。

とはいえ、なるべく響きや雰囲気がギターに適したスペースで響かせたいものです。
私が定期的にライブをしている会場はどこも小さなスペースです。しかし空間の響きが美しかったり、内装含めた雰囲気が音楽に合ってたり、どの会場も自分が好きな「場」です。
全体的に大きく鳴る会場もあれば、音の芯だけ不思議に通る会場もある。そうなってくると、先程の話とは逆に、会場も楽器のひとつのように思えてきます。
「器」を求めて、今後も動き回っていくことでしょう。

今回もとりとめのない内容となりましたが、やはり自分は楽器からの影響で音楽をやるタイプなんだと、あらためて思います。


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伊藤賢一 http://kenichi-ito.com

1975年東京都新宿区生まれ 1994年 ギター専門学校(財)国際新堀芸術学院入学。
1998年(財)国際新堀芸術学院卒業。以後ソロ活動へ。
2001年フィンガーピッッキングデイ出場、チャレンジ賞獲得。
2001年1stアルバム「String Man」リリース。
2002年2ndアルバム「Slow」リリース。
2007年3rdアルバム「海流」リリース。
2010年4thアルバム「かざぐるま」リリース。
2012年5thアルバム「Tree of Life」リリース。
2013年ライブアルバム「リラ冷え街から」リリース。
2015年初のギターデュオアルバム『LAST TRAP/小川倫生&伊藤賢一』をリリース。
2016年田野崎文(Vo)三好紅( Viora)とのトリオtri tonicaのアルバム「alba」リリース。
2017年6thアルバム「Another Frame」リリース。
2018年三好紅(Viora)とのデュオIndigo Noteのアルバム「Can Sing」リリース。

伊藤賢一

【2025年2月2日】

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