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伊藤賢一雑感コラム ギター路地裏


第75回 雑感note(8)
アコースティック・ギター・ワールド読者の皆さまこんにちは!ギタリストの伊藤賢一です。
今回も雑感コラムです。今回は音楽の場面でしばしば語られる「精神論」について述べてみたいと思います。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

私自身、おしなべて精神論は好きではありません。

精神論において語られる「気持ち」というものが、実に曖昧な場合がほとんどだからです。
前にもnoteに書きましたが、私は巷に溢れる
強い気持ち」という言葉が大嫌いで、その言葉が使われた瞬間、飲み会における説教のような、全てを保留したまま納得を強いられる空気が流れるのを感じます。
「強い気持ちで臨んでほしかった」という上の立場からの苦言に至っては、単に周囲の人間に対してそれらしい態度を示せと言ってるだけの場合がほとんどだと思います。

スポーツ選手もミュージシャンも強い気持ちが大好きなので、ベテランから駆け出しまでみんな使ってますが、その中身が語られることは実に稀です。
「強い気持ちでいきました」
というコメントより、同じ曖昧でも
「今日は集中できた」
と言った方がどれだけ伝わるか。
「今日はバッチリ寝てきました」
となると尚良いです。

精神論でよくあるもう一つの言葉
自分の弱さ

以前、とある後輩に
「なかなか自分を追い込めない。自分の弱さに負けてしまう」と相談を受けた事が
あります。
そこで「やらなかったの?」と訊くと黙ってしまう。

「やりたくないわけではないんだ、だけど自分には弱さがあってそれが私の邪魔を
したんだ(心の声)。」

お前は妖怪ウォッチか。「怠けてしまった」と言えばいいのに。怠惰を認めれば、怠惰には充分身に覚えのある相手(私)も共感できて対策を講じることができるのに。

「自分の弱さ」が、ひとつの使いやすい言葉としてその人の中で定着しているから、結果的に中身を語る事を拒否できる。これはけっこう怖い事です。

似たような話で
私は演奏中にりきむクセがあり「演奏中リラックスしろ」という指導を受け続けて悩み、どうしても変わらなかったのが
「その足台高すぎじゃない?」という一言で解決した事もあります。
気持ちの持ちようで解決しようとすると、おのずと間違った状態のまま固まるという、実に良い経験をしました。

つまり、何か大事な場面に突入するときは、強い気持ちなどよりも睡眠の方がはるかに大事です。





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伊藤賢一 http://kenichi-ito.com

1975年東京都新宿区生まれ 1994年 ギター専門学校(財)国際新堀芸術学院入
学。
1998年(財)国際新堀芸術学院卒業。以後ソロ活動へ。
2001年フィンガーピッッキングデイ出場、チャレンジ賞獲得。
2001年1stアルバム「String Man」リリース。
2002年2ndアルバム「Slow」リリース。
2007年3rdアルバム「海流」リリース。
2010年4thアルバム「かざぐるま」リリース。
2012年5thアルバム「Tree of Life」リリース。
2013年ライブアルバム「リラ冷え街から」リリース。
2015年初のギターデュオアルバム『LAST TRAP/小川倫生&伊藤賢一』をリリー
ス。
2016年田野崎文(Vo)三好紅( Viora)とのトリオtri tonicaのアルバム「alba」リリ
ース。
2017年6thアルバム「Another Frame」リリース。
2018年三好紅(Viora)とのデュオIndigo Noteのアルバム「Can Sing」リリース。
2020年Indigo Noteの2ndアルバム「Long Way」リリース。
2021年7thアルバム「Little Letter」リリース。
2023年ピアノ&パーカッション奏者AkiとのデュオLuna y Alas結成。
2024年Indigo Noteの3rdアルバム「Lively Garden」リリース。
2025年Aki作曲のギター曲「The Pearl」リリース。
ライブ本数は累計1500を超え、現在も常に日本全国で演奏活動を展開中。



【2025年9月1日】

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